判旨
民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告理由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張も含まない上告は、棄却されるべきである。
問題の所在(論点)
民事上告において、単なる原審の事実認定の不当を訴えることが、民事上告特例法上の適法な上告理由、または法令解釈に関する重要な主張に該当するか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合、上告は適法な理由を欠くものとして棄却される。
重要事実
上告人は、原審(控訴審)における証拠の取捨選択および事実認定を不服として上告を提起したが、その主張の内容は、事実認定の当否を非難するにとどまるものであった。
あてはめ
上告人の主張は、本質的に原審の証拠取捨および事実認定を非難するものである。これは、特例法1号から3号(憲法違反や絶対的上告理由等)のいずれにも該当しない。また、本件における主張は、具体的な法令の解釈を問う性質のものではなく、単なる事実関係の争いにすぎないため、「法令の解釈に関する重要な主張」にも当たらないといえる。
結論
本件上告は棄却される。
実務上の射程
最高裁への上告において、事実誤認の主張は原則として適法な上告理由にならないことを示す。司法試験の実務基礎科目や民事訴訟法において、上告理由の限定性(憲法違反・重大な手続違背・法令解釈の重要性)を説明する際の基礎資料となる。
事件番号: 昭和27(オ)591 / 裁判年月日: 昭和29年3月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含むものと認められない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:判決文からは不明(上告人が提起した具体的な事案の内容や下級審の判断については記載されていない)。 第2 問題の所在(論…