判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が事実認定の非難や単なる訴訟法違反に留まり、法令解釈に関する重要な主張を含まない場合は、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人が主張する「事実認定の非難」および「単なる訴訟法違反」が、当時の特例法における適法な上告理由、特に法令の解釈に関する重要な主張として認められるか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない上告は、適法な上告理由を備えていないものとして棄却される。
重要事実
上告人が原判決に対し上告を提起したが、その主張内容は、第一点において原判決の事実認定を非難するものであり、第二点において単なる訴訟法違反を主張するものであった。
あてはめ
上告人の主張第一点は事実認定の非難に帰するものであり、第二点は単なる訴訟法違反の主張である。これらは特例法1号ないし3号の事由に該当せず、また法令の解釈に関する重要な主張を含むものとも認められないため、上告理由としての適格を欠く。
結論
本件上告は、適法な上告理由を含まないため棄却される。
実務上の射程
本判決は、当時の上告特例法下における上告理由の制限を確認したものである。現在の民事訴訟法における上告受理申立て(318条1項)において、単なる事実誤認や法令違反が「判例と相反する判断」や「法令の解釈に関する重要な事項」に該当しない場合の処理と並列的に理解できる。
事件番号: 昭和28(オ)548 / 裁判年月日: 昭和28年11月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、法令の解釈に関する重要な主張を含まず、かつ具体的判例の指摘がない判例違反の主張は、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:上告人らが、原審の判断に対し憲法違反および判例違反を理由として上告を申し立てた事案。上告人らは憲法違反…