判旨
最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別の定め(現行の許可抗告制度等に相当)に基づき、送達を受けた日から5日以内であると解される。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告申立てについて、その適法性を判断するための抗告期間はいつまでか。特に、上告期間の規定が適用されるのか、あるいは抗告に関する特別の規定が適用されるのかが問題となる。
規範
最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限られる。民事事件において最高裁判所への抗告申立てが認められるのは、民事訴訟法(当時)419条の2等に定められた場合に限定され、その抗告申立期間は、上告期間の規定(当時の413条、415条)の適用を受けず、同法419条の2に基づき5日と解される。
重要事実
東京高等裁判所が昭和26年4月27日に下した決定が、同年5月12日に抗告人へ送達された。抗告人は本件決定を不服として最高裁判所に対し抗告を申し立てたが、その抗告状が提出されたのは昭和26年5月21日であった。
あてはめ
本件における原決定の送達日は5月12日である。これに対し、最高裁判所に対する抗告申立期間は、上述の通り5日であると解される。抗告人が抗告状を提出した5月21日は、送達の日から起算して5日の期間を明らかに経過している。したがって、本件抗告は不変期間を徒過した後の申立てであり、手続上不適法といえる。
結論
最高裁判所に対する抗告申立ては、法定の5日の期間を経過した後になされたものであるため、不適法として却下される。
実務上の射程
最高裁判所への不服申立てが、通常の抗告(即時抗告等)とは異なる特別の不服申立て(現在の特別抗告や許可抗告に相当する枠組み)であることに鑑み、その期間制限を厳格に解釈するものである。実務上、最高裁への申立てを行う際は、一般の上告期間(2週間)ではなく、各条文が定める独自の短期間(5日など)を遵守する必要があることを示している。
事件番号: 昭和26(ク)93 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は民事訴訟法419条の2(現330条)の特別抗告のみに限定され、その不変期間は送達から5日である。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年4月27日になした決定について、同年5月12日に決定の送達を受けた。その後、抗告人は同年5月21日に最高裁判所に対して抗告…
事件番号: 昭和26(ク)45 / 裁判年月日: 昭和26年6月18日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に抗告を申し立てる場合には、民事訴訟法第419条の2に基づき、送達を受けた日から5日以内に申し立てなければならず、これを超えた申し立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年2月27日に行った決定に対し、最高裁判所への抗告を申し立てた。当該決定は…
事件番号: 昭和26(ク)139 / 裁判年月日: 昭和26年10月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に最高裁判所への抗告が許された場合に限られ、その期間は5日である。本件抗告は送達から5日の不変期間を経過した後に申し立てられたものであるため、不適法として却下される。 第1 事案の概要:1. 東京高等裁判所が昭和26年6月20日に決…
事件番号: 昭和26(ク)49 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別抗告の規定に従い、裁判の送達を受けた日から5日以内である。この期間を経過した後の抗告申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年3月16日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は同…
事件番号: 昭和46(し)76 / 裁判年月日: 昭和46年9月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法433条2項に基づく特別抗告の申立期間(5日間)は、決定の謄本が被告人に送達された日から起算される。本件では、書留郵便による送達から5日を経過した後の申立ては不適法として棄却される。 第1 事案の概要:被告人に対し、本件原決定の謄本が昭和46年7月23日に書留郵便に付される方法によって送…