判旨
最高裁判所に対する抗告については、民事訴訟法上の特別の定めがある場合に限り許容され、その申立期間は、特別抗告に関する規定(民訴法330条、旧419条の2)に従い、裁判の告知を受けた日から5日以内と解される。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告申立期間がいつまで認められるか、また、その期間制限を徒過した場合の不適法性の有無が問題となる。
規範
最高裁判所が抗告について裁判権を有するのは、法律により特に申立てが許された場合に限定される。したがって、民事事件において最高裁判所への抗告申立てには、通常の再抗告(民訴法327条等)の規定は適用されず、特別抗告(民訴法330条、旧419条の2)の規定が適用されるため、その不変期間は裁判の告知を受けた日から5日以内となる。
重要事実
抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年1月31日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は、同年2月15日に抗告人へ送達されたが、抗告人が抗告状および補充書を提出したのは、同年2月21日および3月7日であった。
あてはめ
本件において、抗告人が原決定の送達を受けたのは昭和26年2月15日である。これに対し、最高裁判所への抗告期間は5日であるから、申立期限は同年2月20日となる。しかし、抗告状が提出されたのは同年2月21日であり、送達の日から5日の抗告期間を明確に経過している。したがって、本件抗告は期間徒過により不適法であると評価される。
結論
本件抗告は、不変期間である5日の抗告期間を経過した後に申し立てられたものであるため、不適法として却下を免れない。
実務上の射程
最高裁への特別抗告・許可抗告の申立期間(5日)の厳格性を確認する際、あるいは民事訴訟法上の不変期間の遵守を論じる際の根拠として用いる。実務上、告知日からの起算と期間の短さに注意を促す文脈で機能する。
事件番号: 昭和26(ク)49 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別抗告の規定に従い、裁判の送達を受けた日から5日以内である。この期間を経過した後の抗告申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年3月16日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は同…
事件番号: 昭和26(ク)45 / 裁判年月日: 昭和26年6月18日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に抗告を申し立てる場合には、民事訴訟法第419条の2に基づき、送達を受けた日から5日以内に申し立てなければならず、これを超えた申し立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年2月27日に行った決定に対し、最高裁判所への抗告を申し立てた。当該決定は…
事件番号: 昭和26(ク)139 / 裁判年月日: 昭和26年10月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に最高裁判所への抗告が許された場合に限られ、その期間は5日である。本件抗告は送達から5日の不変期間を経過した後に申し立てられたものであるため、不適法として却下される。 第1 事案の概要:1. 東京高等裁判所が昭和26年6月20日に決…
事件番号: 昭和26(ク)88 / 裁判年月日: 昭和26年9月7日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別の定め(現行の許可抗告制度等に相当)に基づき、送達を受けた日から5日以内であると解される。 第1 事案の概要:東京高等裁判所が昭和26年4月27日に下した決定が、同年5月12日に抗告人へ送達された。抗告人は本件決定を不服として最高裁判所に対し…
事件番号: 昭和26(ク)144 / 裁判年月日: 昭和26年8月21日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が下した決定に対しては、更に抗告を申し立てることは法的に許されない。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所によって既になされた決定に対して、重ねて抗告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所がなした決定に対し、さらに抗告を申し立てることが許されるか(抗告の許容性)…