判旨
最高裁判所に対する抗告は、法律により特に許された場合に限り認められ、民事事件においては旧民訴法419条の2(現行の許可抗告等)に基づくものに限定される。この場合の抗告期間は5日であり、不変期間の徒過は抗告を不適法とする。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告が認められる範囲、およびその抗告提起期間が問題となる。
規範
最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上、特に最高裁判所への抗告申し立てが許容されている場合に限られる。民事事件においては、法律が規定する特定の抗告(旧民訴法419条の2)のみがこれに該当し、その抗告提起期間は5日と解される。
重要事実
高松高等裁判所が昭和26年9月25日に行った決定に対し、抗告人は同年9月28日に送達を受けた。しかし、抗告人が抗告状を提出したのは、送達の日から5日の期間を経過した同年10月4日であった。
あてはめ
最高裁判所への抗告は法律に特別の定めがある場合に限定されるところ、本件は旧民訴法419条の2の類型に属する。同条に基づく抗告期間は5日である。本件では、決定の送達から抗告状の提出までに6日以上が経過しており、5日の抗告期間を徒過しているため、形式的要件を欠くといえる。
結論
本件抗告は、適法な抗告期間内に提起されたものとはいえないため、不適法として却下される。
実務上の射程
裁判所法や民事訴訟法における最高裁への不服申立経路の限定性を確認する。実務上、特別抗告や許可抗告の期間計算において、通常の抗告期間との違いを厳格に峻別するための基礎となる判例である。
事件番号: 昭和26(ク)204 / 裁判年月日: 昭和26年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法(当時)により憲法違反の判断が含まれる場合に限定され、実質的に法令解釈の不当を争うものは不適法である。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定が憲法第29条(財産権)に違反するものであると主張して、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。しかし、その主張の具体的内容は、実…
事件番号: 昭和26(ク)181 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限られる。民事事件においては、原決定における憲法判断の不当を理由とする特別抗告(旧民訴法419条の2)のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。本件の抗告…
事件番号: 昭和26(ク)60 / 裁判年月日: 昭和26年5月21日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に最高裁判所への抗告申立てが許容されている場合に限られる。民事事件における最高裁判所への抗告理由は、原決定における憲法判断の不当性を主張するもの(旧民訴法419条の2)に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し…
事件番号: 昭和26(ク)32 / 裁判年月日: 昭和26年7月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告については、民事訴訟法上の特別の定めがある場合に限り許容され、その申立期間は、特別抗告に関する規定(民訴法330条、旧419条の2)に従い、裁判の告知を受けた日から5日以内と解される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年1月31日にした決定に対し、最高裁判…
事件番号: 昭和26(ク)93 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は民事訴訟法419条の2(現330条)の特別抗告のみに限定され、その不変期間は送達から5日である。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年4月27日になした決定について、同年5月12日に決定の送達を受けた。その後、抗告人は同年5月21日に最高裁判所に対して抗告…