判旨
最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法(当時)により憲法違反の判断が含まれる場合に限定され、実質的に法令解釈の不当を争うものは不適法である。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告の許容性と、その抗告理由が憲法違反ではなく実質的に法令解釈を争うものである場合の適法性。
規範
最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特別に認められた場合に限られる。民事事件においては、原決定における憲法適合性の判断の不当を理由とする抗告のみが認められ、通常の法令解釈を争うための抗告は認められない。
重要事実
抗告人は、原決定が憲法第29条(財産権)に違反するものであると主張して、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。しかし、その主張の具体的内容は、実質的には民法等の一般法令の解釈が不当であるとするものであった。
あてはめ
最高裁判所への抗告申立には(当時の)民訴法413条の適用はなく、同419条の2に基づく憲法問題に限定される。本件抗告理由は、形式的に憲法違反を主張しているが、その実体は単なる法令解釈の争いに過ぎず、憲法適合性に関する不服とは認められない。
結論
本件抗告は不適法であるため、却下される。
実務上の射程
特別抗告の要件(憲法違反等)の厳格性を示す判例であり、単なる法令違背を憲法違反に仮託して主張しても適法な抗告理由にはならないという実務上の峻別を明確にしている。
事件番号: 昭和26(ク)181 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限られる。民事事件においては、原決定における憲法判断の不当を理由とする特別抗告(旧民訴法419条の2)のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。本件の抗告…
事件番号: 昭和26(ク)60 / 裁判年月日: 昭和26年5月21日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に最高裁判所への抗告申立てが許容されている場合に限られる。民事事件における最高裁判所への抗告理由は、原決定における憲法判断の不当性を主張するもの(旧民訴法419条の2)に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し…
事件番号: 昭和26(ク)205 / 裁判年月日: 昭和26年12月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、法律により特に許された場合に限り認められ、民事事件においては旧民訴法419条の2(現行の許可抗告等)に基づくものに限定される。この場合の抗告期間は5日であり、不変期間の徒過は抗告を不適法とする。 第1 事案の概要:高松高等裁判所が昭和26年9月25日に行った決定に対し、抗…
事件番号: 昭和52(ク)409 / 裁判年月日: 昭和54年7月19日 / 結論: 却下
扶養を命ずる審判に対する抗告事件の係属中に扶養権利者が死亡した場合に、抗告審が、死亡時までの扶養料債権が金銭債権として相続の対象となると解し、相続人に受継させたうえ抗告人にその支払を命じたとき、抗告審の右見解の当否は抗告人において別途民事訴訟によつてこれを争うことができ、いかなる意味においても憲法違反の問題を生ぜず、そ…
事件番号: 昭和26(ク)198 / 裁判年月日: 昭和26年10月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に許された場合に限られ、民事事件においては、原決定の憲法判断の不当を理由とする抗告(現行民事訴訟法336条相当)のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案であるが、その抗告理由は原決定における憲法判…