判旨
最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、民事訴訟法により特に最高裁判所への抗告が許された場合に限られる。したがって、最高裁判所に対する抗告期間については、民訴法第419条の2に基づき、送達の日から5日以内と解すべきである。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告の適法性と、その申し立て期間の遵守。特に、最高裁判所への抗告において、通常の抗告期間ではなく特別規定(民訴法第419条の2)に基づく5日の不変期間が適用されるか否かが問題となる。
規範
最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律(民訴法第419条の2等)において特に最高裁判所への抗告申し立てが許容されている場合に限定される。この場合、通常の抗告に関する規定(旧民訴法413条、415条)は適用されず、当該特別規定に基づく抗告期間(5日)の遵守が必要となる。
重要事実
大阪高等裁判所が昭和26年8月18日に下した決定が、同年8月24日に抗告人へ送達された。これに対し、抗告人が最高裁判所を宛先とする抗告状を大阪高等裁判所に提出したのは、同年8月31日であった。
あてはめ
本件において、抗告の対象となる決定の送達日は昭和26年8月24日である。最高裁判所への抗告期間は、特別規定により送達の日から5日以内とされているところ、抗告人が抗告状を提出したのは8月31日であった。これは、送達から5日の期間を経過した後の申し立てであると認められる。したがって、不変期間の徒過により本件抗告は不適法といえる。
結論
本件抗告は、法定の抗告期間(5日)を徒過した後に申し立てられたものであるため、不適法として却下される。
実務上の射程
事件番号: 昭和26(ク)53 / 裁判年月日: 昭和26年6月21日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立期間は、民事訴訟法(旧法)の規定に照らし、決定の送達を受けた日から5日以内である。この期間を徒過してなされた抗告は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、大阪高等裁判所が昭和26年2月24日になした決定について、同年3月2日に送達を受けた。しかし、本件抗告状…
最高裁判所への特別抗告や許可抗告の申し立て期間を検討する際の基礎となる判例。通常の抗告期間(原則1週間または2週間等)とは異なり、民訴法上の特別規定による短期間の制限(現行法上の特別抗告等も同様)が厳格に適用されることを示しており、実務上の不変期間管理において極めて重要である。
事件番号: 昭和26(ク)88 / 裁判年月日: 昭和26年9月7日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別の定め(現行の許可抗告制度等に相当)に基づき、送達を受けた日から5日以内であると解される。 第1 事案の概要:東京高等裁判所が昭和26年4月27日に下した決定が、同年5月12日に抗告人へ送達された。抗告人は本件決定を不服として最高裁判所に対し…
事件番号: 昭和26(ク)93 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は民事訴訟法419条の2(現330条)の特別抗告のみに限定され、その不変期間は送達から5日である。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年4月27日になした決定について、同年5月12日に決定の送達を受けた。その後、抗告人は同年5月21日に最高裁判所に対して抗告…
事件番号: 昭和26(ク)141 / 裁判年月日: 昭和26年8月24日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、民事事件については特別抗告(旧民訴法419条の2、現行336条相当)に限定される。最高裁判所に対する抗告において再抗告規定(旧民訴法413条、現行330条相当)は適用されず、憲法判断の不当のみが適法な抗告理由となる。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所…
事件番号: 昭和26(ク)49 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別抗告の規定に従い、裁判の送達を受けた日から5日以内である。この期間を経過した後の抗告申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年3月16日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は同…