判旨
上告理由が原判決の認定に副わない事実を前提とする非難、または原審の専権に属する証拠の取捨判断の非難に帰する場合、それは適法な上告理由とはならない。
問題の所在(論点)
原判決の事実認定に反する主張や、原審の証拠の取捨選択に対する不服申し立てが、民事訴訟法上の適法な上告理由に該当するか。
規範
上告審において、原判決の認定した事実と異なる事実を前提とする主張、または事実認定の基礎となる証拠の選択や評価といった原審の裁量に属する事項を争うことは、適法な上告理由を構成しない。
重要事実
上告人は、原判決が認定した事実関係に異議を唱え、かつ原審が行った証拠の取捨選択および判断を不当として、上告を提起した(事案の具体的な背景については判決文からは不明)。
あてはめ
上告人の主張は、原判決が確定した事実に反する前提に基づいた非難である。また、どの証拠を採用し、どの証拠を斥けるかという判断は原審の広範な裁量に属する事柄である。したがって、これらの点について不服を述べる論旨は、法律審である上告審における適法な理由とはいえない。
結論
本件上告を棄却する。上告人の主張は適法な上告理由とならない。
実務上の射程
民事訴訟における上告理由の制限(事実誤認や証拠評価の不当性は直ちに上告理由にならない)を確認する際に用いる。実務上、上告理由書において事実関係を争うことの限界を示す判例である。
事件番号: 昭和26(オ)747 / 裁判年月日: 昭和28年9月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において、原判決の事実認定に沿わない独自の事実を前提として憲法違反を主張することは、上告の適法な理由とはならない。 第1 事案の概要:上告人は、原判決が認定した事実とは異なる事実を想定し、その想定事実に基づいて憲法違反(違憲)を主張して上告を提起した。 第2 問題の所在(論点):原判決の事実…
事件番号: 昭和32(オ)316 / 裁判年月日: 昭和32年12月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が原審の事実認定を非難するにすぎない場合、適法な上告理由とは認められず、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が、原判決が認定した事実と相容れない事実を主張し、原判決には法令の違法または判例違反がある旨を主張して上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):原審の裁量によってなさ…