判旨
最高裁判所のなした決定に対しては、更に抗告を申し立てることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所の決定に対し、民事訴訟法上の抗告を重ねて申し立てることが許されるか(終審裁判所の決定に対する不服申立ての可否)。
規範
最高裁判所は終審裁判所であり、その判断に対して不服を申し立てる制度は法定されていない。したがって、最高裁判所の決定に対し、さらに抗告を行うことは法的に認められない。
重要事実
抗告人は、旧民事訴訟法419条の2(現在の特別抗告等に相当する規定)を根拠として、最高裁判所が既に行った決定に対し、さらなる抗告を申し立てた。
あてはめ
抗告人は民訴法上の規定を根拠に抗告を申し立てている。しかし、最高裁判所は我が国における民事訴訟手続の終審裁判所である。最高裁判所の決定は最終的なものであり、これに対してさらに上訴(抗告)を認める規定は存在しない。ゆえに、本件申立ては適法な不服申立ての要件を欠いている。
結論
最高裁判所の決定に対する抗告は不適法であり、却下される。
実務上の射程
最高裁判所の判断(決定・判決)に対する不服申立ての限界を示す。判決に対する再審の訴えなどの例外を除き、決定に対する通常の不服申立てとしての抗告は、最高裁が終審である以上認められないという当然の理を確認したものである。
事件番号: 昭和25(ク)120 / 裁判年月日: 昭和26年4月19日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が下した決定に対しては、さらに抗告を申し立てることは許されず、不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所が既になした決定に対し、旧民事訴訟法419条の2(現在の民事訴訟法330条等に相当)を根拠として、さらに抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が…
事件番号: 昭和25(ク)55 / 裁判年月日: 昭和25年9月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、法律により特に認められた場合に限り許され、民事事件においては原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案であるが、その申立理由において、原決定に憲法違反があることや、原決定が憲法に適合するか否…
事件番号: 昭和25(ク)51 / 裁判年月日: 昭和25年8月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特別の定めがある場合に限られ、民事事件においては憲法違反の判断を不当とする特別抗告のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。当時の民事訴訟法419条の2に基づき、原決定に憲法適合性に関する判…
事件番号: 昭和25(ク)29 / 裁判年月日: 昭和25年7月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に許容された場合に限られ、民事事件においては旧民訴法419条の2(現行民訴法330条に相当)に規定された特別抗告のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。本件抗告が、法律上最高裁判所への申立…
事件番号: 昭和25(ク)153 / 裁判年月日: 昭和25年12月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告裁判権を有するのは特別抗告(旧民訴法419条の2)に限られ、それ以外の事由による抗告は認められない。 第1 事案の概要:抗告人等が、下級裁判所の決定に対して最高裁判所へ抗告を申し立てた事案。抗告理由が憲法適合性の判断に関するものかどうかが問題となったが、記録上、旧民訴法4…