判旨
最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、法律により特に許された場合に限られ、民事事件においては憲法違反の判断の不当を理由とする場合に限定される。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告の適法要件、および民事訴訟法上の抗告理由の制限の有無が問題となった。
規範
最高裁判所が抗告について裁判権を持つのは、訴訟法において特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限定される。民事事件における最高裁判所への抗告(特別抗告)の理由は、原決定における憲法解釈の誤り、または憲法違反の判断が不当であることに限られ、通常の抗告規定(民訴法413条等)は適用されない。
重要事実
抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告理由には、原決定における憲法適合性に関する判断の不当を主張する内容は含まれていなかった。
あてはめ
最高裁判所に対する抗告の申立てには、通常の抗告規定(旧民訴法413条)の適用はない。本件における抗告理由は、原決定における法律・命令・規則または処分が憲法に適合するか否かの判断を不当とするものではないことが、抗告理由自体から明らかである。したがって、適法な抗告理由を備えていないといえる。
結論
本件抗告は不適法であり、却下されるべきである。
実務上の射程
最高裁判所への抗告(特別抗告)において、単なる法令違反や事実誤認は適法な抗告理由とならず、憲法問題の存否が唯一の適法な理由となることを明確にした実務上の重要判例である。答案上では、上訴の制限や最高裁判所の管轄権の範囲が問われる場面で、特別抗告の要件を厳格に解する根拠として活用できる。
事件番号: 昭和25(ク)82 / 裁判年月日: 昭和25年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に許された場合に限られ、民事事件においては憲法違反の判断の不当を理由とする特別抗告のみがこれに当たる。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所に対し、民事事件に関する抗告を申し立てた。しかし、その抗告理由において、原決定における憲法適合性の判断…
事件番号: 昭和25(ク)98 / 裁判年月日: 昭和25年9月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に許された場合に限られ、その理由は原決定の憲法判断の不当性に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、その抗告理由は、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかについてした判…
事件番号: 昭和25(ク)51 / 裁判年月日: 昭和25年8月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特別の定めがある場合に限られ、民事事件においては憲法違反の判断を不当とする特別抗告のみがこれに該当する。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。当時の民事訴訟法419条の2に基づき、原決定に憲法適合性に関する判…
事件番号: 昭和25(ク)92 / 裁判年月日: 昭和25年9月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限られる。民事事件においては、特別抗告(旧民訴法419条の2、現行336条)のみがこれに当たり、憲法違反以外の理由による抗告は不適法である。 第1 事案の概要:抗告人が、下級審の決定に対して最高裁判所へ…
事件番号: 昭和25(ク)121 / 裁判年月日: 昭和25年12月16日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、民事事件においては憲法違反の判断を不当とする特別抗告(民訴法旧419条の2、現336条)に限定され、再抗告の規定(同旧413条、現330条)は適用されない。 第1 事案の概要:抗告人が、下級審の決定に対して最高裁判所へ抗告を申し立てた事案。抗告人は、旧民…