判旨
最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法上の特別抗告(現行民訴法336条)に限定され、憲法違反の主張を実質的に伴わないものは不適法である。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告において、民事訴訟法413条(現行327条・337条関連)の準用による広範な抗告理由が認められるか、それとも憲法違反の主張に限定されるか。
規範
最高裁判所が抗告について裁判権を有するのは、法律により特に許された場合に限られる。民事事件においては、原決定における憲法判断の不当を理由とする抗告(現行336条の特別抗告に相当)のみが可能であり、単なる事実誤認や法律違背の主張は適法な抗告理由とならない。
重要事実
抗告人は、原決定に対し最高裁判所へ抗告を申し立てた。その理由は、文言上は「違憲」という言葉を使用していたものの、その実質的な内容は、原審が認定していない事実を前提とした非難や、単なる訴訟法規の解釈・適用の誤りを主張するものであった。
あてはめ
本件抗告理由は、形式的に違憲の語を用いているに過ぎない。その内容は、原審の事実認定を争うもの、あるいは単なる法令適用の違法をいうものであり、原決定が憲法に適合するか否かの判断を争うという実質を備えていない。したがって、最高裁判所に対する適法な抗告理由には当たらないと評価される。
結論
本件抗告は、実質的な憲法違反の主張を欠く不適法なものとして、却下されるべきである。
実務上の射程
最高裁への特別抗告において、形式的に違憲を主張するだけでは足りず、具体的かつ実質的な憲法問題の提示が必要であることを示す。答案上、最高裁への不服申立ての適法性を検討する際の基礎となる判例である。
事件番号: 昭和25(ク)136 / 裁判年月日: 昭和26年10月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法第419条の2(現行336条)に基づき、原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限られる。形式的に憲法違反を主張していても、実質的に単なる法令違反の主張にすぎない場合は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対し最高裁判所へ抗告を申し…
事件番号: 昭和25(ク)134 / 裁判年月日: 昭和26年10月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、法律により特に許された場合に限り認められ、民事事件においては憲法違反の判断を不当とする場合に限定される。実質的な憲法違反の主張を伴わない抗告は、不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所に対し、原決定を不服として抗告を申し立てた。抗告理由は、書面上は…
事件番号: 昭和25(ク)109 / 裁判年月日: 昭和26年2月3日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に許された場合に限られ、民事事件においては特別抗告(民訴法336条、旧419条の2)のみがこれに該当する。したがって、最高裁判所に対する抗告理由は、原決定における憲法適合性の判断の不当性を主張するものに限られる。 第1 事案の概要:抗告人が最高…
事件番号: 昭和26(ク)10 / 裁判年月日: 昭和26年5月24日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に許された場合に限られ、その抗告理由は原決定における憲法判断の不当性に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告人が主張した抗告理由は、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合する…
事件番号: 昭和25(ク)131 / 裁判年月日: 昭和26年10月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、原決定における憲法判断の不当を理由とする特別抗告(旧民訴法419条の2)に限られる。単なる訴訟法規の解釈適用の違法を主張するものは、実質的に憲法違反の主張にあたらず、不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対して最高裁判所…