判旨
上告理由が民事上告事件の特例等に関する法律に定める上告事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、実体判断を行うことなく上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人の主張(論旨)が、民事上告事件の特例に関する法律に定める上告事由、または法令の解釈に関する重要な主張に該当するか否か。
規範
最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律に基づき、上告理由が同法1号から3号までのいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合には、上告を棄却する。
重要事実
上告人が提起した民事上告事件において、上告人が主張した上告理由(論旨)の内容が審査の対象となった。詳細な事案の内容については判決文からは不明であるが、最高裁判所が上告理由の適格性を判断する前提となる事実関係である。
あてはめ
上告人の論旨を検討したところ、民事上告事件の特例に関する法律1号から3号に定める事由のいずれにも該当しない。また、同法にいう「法令の解釈に関する重要な主張」を含んでいるとも認められない。したがって、上告理由としての適格性を欠くと判断される。
結論
本件上告を棄却し、上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
最高裁判所における上告理由の形式的・実質的適格性に関する審査基準を示すものである。司法試験の答案上は、上告理由が制限されている民事訴訟手続の運用を確認する際に参照されるが、判決文が極めて簡潔であるため、具体的なあてはめの手法を導き出すのは困難である。
事件番号: 昭和25(オ)367 / 裁判年月日: 昭和26年5月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律に基づき、上告理由が同法1号から3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告人が主張した論旨が、特例法上の法定上告理由(1号〜3号…
事件番号: 昭和26(オ)70 / 裁判年月日: 昭和27年9月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件において、上告理由が審判の特例に関する法律の各号に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告理由として主張された内容が、大審院昭和15年10月15日判決等の先例に照らしても適切では…
事件番号: 昭和26(オ)105 / 裁判年月日: 昭和28年5月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件において、上告理由が特例法の定める上告事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人は、原判決に対し上告を提起したが、その上告理由の構成において同特例法が定める各号の事由を主張した。しかし、上告人が援用した判例は本…
事件番号: 昭和25(オ)327 / 裁判年月日: 昭和26年10月9日 / 結論: 棄却
上告理由は原判決の法令違反を理由とすべきものであるから、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律(昭和二五年法律第一三八号)が違憲であるとする主張は、上告理由として認めることはできない。