判旨
最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律に基づき、上告理由が同法所定の事由に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合には、実質的な調査を行うことなく上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人が主張する理由が、民事上告事件の特例に関する法律に定める上告理由(1号乃至3号)に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、最高裁判所はどのように判断すべきか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律」1号から3号のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合、上告理由についての調査は行わない。
重要事実
上告人Aが提出した上告理由について、最高裁判所がその内容を検討したところ、当時の民事上告事件の特例に関する法律が定める上告受理の要件、あるいは当然に上告理由となる事由を満たしていないことが判明した事案である。
あてはめ
本件上告理由を精査するに、特例法1号から3号のいずれの事由にも該当しない。また、本件には法令の解釈に関する重要な主張が含まれているとも認められない。したがって、適法な上告理由を欠くものとして、内容の実質的調査を要しないと評価される。
結論
上告を棄却し、上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
本判決は、当時の上告特例法下における形式的な上告棄却の処理を示すものである。現在の民事訴訟法における上告受理申立て制度(318条)等の運用においても、受理の要件を満たさない場合の門前払いの論理として、手続的な基礎を確認する意義がある。
事件番号: 昭和26(オ)691 / 裁判年月日: 昭和28年12月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告理由として主張された内容が、当時の特例法(昭和25年法律第138号)に定められた上告受理の…