判旨
民事上告において、原判決の証拠の取捨選択又は事実認定を非難するにすぎない主張は、上告審での調査を要する事項に当たらないとして棄却される。
問題の所在(論点)
民事訴訟において、原判決の事実認定に対する不服申し立てが、最高裁判所における調査を要する適法な上告理由となるか。
規範
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律によれば、事実認定の当否に関する不服申し立ては、憲法違反や重大な手続違背等の適法な上告理由に該当しない限り、上告審の審理対象とはならない。
重要事実
上告人は、原判決が行った証拠の取捨選択や事実の認定が不当であると主張して上告を提起したが、憲法違反等の具体的な法的瑕疵については提示しなかった。
あてはめ
上告人の主張は、結局のところ原判決の証拠の取捨選択または事実の認定を非難することに帰着する。これは「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」に定める調査を要する事項に該当しないと解される。
結論
本件上告は棄却される。
実務上の射程
上告理由を構成する際、単なる事実誤認の主張は民訴法上の適法な理由(法312条等)とならず、形式的な要件を満たさない限り門前払い(棄却)される実務運用を再確認するもの。
事件番号: 昭和25(オ)101 / 裁判年月日: 昭和25年10月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告適法の理由とならない上告理由は棄却されるべきであり、原審が適法に行った証拠の取捨選択および事実認定を非難するにとどまる主張は採用できない。 第1 事案の概要:上告人は、原審の認定した事実を不服として上告を提起した。上告人は別紙記載(判決文からは詳細不明)の上告理由を提示し、原審が挙示した証拠に…
事件番号: 昭和26(オ)55 / 裁判年月日: 昭和26年9月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した上告に対し、最高裁判所がその上告理由を検討したところ、当時の民事上告特例法に定められた上告受理の要件を満たしているか、…
事件番号: 昭和25(オ)113 / 裁判年月日: 昭和26年8月1日 / 結論: 棄却
一 自作農創設特別措置法第六条第五項の公告には、単に買収計画を定めた旨の記載があれば足り、買収すべき農地、買収時期、対価の記載がなければならないものではない。 二 地区農地委員会の設けられている場合には、自作農創設特別措置法第六条第五項の公告は、地区農地委員会の事務所の掲示場に掲示して行うべきである。 三 農地買収計画…
事件番号: 昭和25(オ)385 / 裁判年月日: 昭和26年7月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が、原審の判決を不服として最高裁判所に上告を提起した事案。判決文からは具体的な事件の内容(原告・被告の主張や係争物等…
事件番号: 昭和24(オ)322 / 裁判年月日: 昭和26年12月28日 / 結論: 棄却
自作農創設特別措置法第一五条第一項第二号により宅地を買収するについては、その宅地が売渡農地の附属地として利用せられて来たものであることを要しないが、売渡農地の経営に必要な宅地であることを要する。