判旨
最高裁判所に対する抗告は、訴訟法が特に最高裁判所の権限に属するものと定めた場合を除いてはすることができず、憲法判断の不当を理由としない抗告は不適法である。
問題の所在(論点)
訴訟法上、最高裁判所に対する抗告申立てが許容される範囲、および憲法判断の不当を理由としない抗告の適法性が問題となる。
規範
最高裁判所に対する抗告の申立ては、訴訟法が特に最高裁判所の権限に属するものと定めた場合に限定される。具体的には、原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限り、特別の申立て(特別抗告)として許容される。
重要事実
抗告人は、下級裁判所の決定に対して最高裁判所に抗告を申し立てた。しかし、抗告申立書および抗告理由書の記載内容によれば、本件抗告は原決定における憲法判断の不当を理由とするものではなかった。また、他に本件のような抗告を最高裁判所に申し立てることができる旨を定めた規定も存在しなかった。
あてはめ
民事訴訟法(当時)の規定に基づけば、最高裁判所への抗告が認められるのは、原決定において憲法解釈の誤り等の憲法問題が含まれる場合に限られる。本件において、抗告人が提出した書面を検討すると、憲法上の判断が不当であることを理由とする主張は含まれておらず、他に抗告を基礎付ける法律上の根拠も見当たらない。したがって、本件抗告は訴訟法が定める制限された抗告権の範囲外にあるといえる。
結論
本件抗告は不適法であり、却下を免れない。
実務上の射程
最高裁への不服申立てが極めて限定的であるという「特別抗告」の性質を確認する。憲法違反等の特定の事由を適示しない抗告は、門前払い(却下)の対象となることを示す実務上の指針となる。
事件番号: 昭和24(ク)8 / 裁判年月日: 昭和24年2月17日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法が特に最高裁判所の権限に属するものと定めた場合、または原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限り許容される。 第1 事案の概要:抗告人が、下級裁判所の決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた事案。抗告申立書および抗告理由追加申出書の内容を検討したところ、原決…
事件番号: 昭和24(ク)51 / 裁判年月日: 昭和24年9月16日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所への抗告は、訴訟法が特別に定めた場合に限定され、憲法違反を理由とする特別抗告等の要件を満たさない限り不適法である。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、その抗告状の内容からは、原決定における憲法判断の不当性を理由とするものとは認められなかった。また、本件におい…
事件番号: 昭和24(ク)89 / 裁判年月日: 昭和25年2月23日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を持つのは、訴訟法上特に許容された場合に限られ、民事事件については憲法適合性の判断の不当を理由とする特別抗告のみが認められる。再抗告に関する規定は適用されず、憲法違反の主張を含まない抗告は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、民事事件に関する決定に対し…
事件番号: 昭和26(ク)44 / 裁判年月日: 昭和26年5月17日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に許容された場合に限定される。民事事件については、原決定における憲法判断の不当を理由とする特別抗告(旧民事訴訟法419条の2)のみがその対象となり、通常の抗告理由は認められない。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立…
事件番号: 昭和26(ク)214 / 裁判年月日: 昭和26年11月8日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法上、原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限られ、一般的な抗告理由に基づく申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案である。しかし、当該抗告の理由は、原決定における憲法判断の不当を指摘するものでは…