判旨
口頭弁論再開決定に対する不服申し立てについて、異議申し立てとして受理されたものの、理由がないとして却下された事例である。
問題の所在(論点)
口頭弁論再開決定に対して不服申し立て(再抗告または異議)がなされた場合、どのような処理がなされるべきか、またその許否が問題となる。
規範
口頭弁論の再開決定(民事訴訟法153条参照)は、裁判所の職権に属する訴訟指揮の一環であり、それ自体に対して独立の不服申し立て(抗告等)を認める明文の規定はない。しかし、実務上、不服がある場合には異議の申し立てを行うことができるが、再開の必要性が認められる限り、その申し立ては排斥される。
重要事実
最高裁判所が昭和24年8月1日に下した口頭弁論再開決定に対し、当事者(異議申立人)が「再抗告状」と題する書面を提出して不服を申し立てた。裁判所はこれを異議の申し立てと解釈して審理した。
あてはめ
申立人は「再抗告状」という名称で不服を申し立てているが、その性質上、異議の申し立てと認められる。しかし、当該事件における口頭弁論の再開という判断に不当な点は見当たらず、異議を認めるべき正当な理由が存在しないといえる。
結論
本件異議申し立てには理由がないため、これを却下する。申立費用は申立人の負担とする。
実務上の射程
訴訟指揮に関する決定(弁論の併合、分離、再開など)は、原則として独立の抗告が許されない(民訴法328条1項参照)。本判決は、誤った形式(再抗告)で不服が申し立てられた場合でも、実質的に異議申し立てとして処理し得ることを示唆しているが、裁量権の範囲内である限り結論は維持される。
事件番号: 昭和24(ク)24 / 裁判年月日: 昭和24年8月12日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法が特に最高裁判所の権限に属するものと定めた場合を除いては、これをすることができない。特別抗告(民訴法419条の2、現行336条1項)は憲法の判断が不当であることを理由とする場合に限られ、それに該当しない抗告は不適法である。 第1 事案の概要:抗告人が、下級裁判所の決…
事件番号: 昭和37(ク)405 / 裁判年月日: 昭和38年2月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】口頭弁論を再開するか否かは裁判所の専権に属する事項であり、裁判所が弁論再開の手続をとらなかったとしても、それ自体が独立した不服申立ての対象となるものではない。 第1 事案の概要:抗告人は、原裁判所(高等裁判所)が口頭弁論を再開しなかったことを違法不当として、最高裁判所に抗告を申し立てた。しかし、原…
事件番号: 昭和28(ク)262 / 裁判年月日: 昭和28年11月20日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法が特別に認めた場合に限られ、民事事件においては、原決定の憲法適合性に関する判断の不当を理由とするもの(特別抗告)に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が、原決定に対して最高裁判所への抗告を申し立てた事案。抗告人が主張した抗告理由は、原決定における…
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【結論(判旨の要点)】最高裁判所のなした決定に対して異議を申し立てることは、法に別段の定めがない限り許されない。 第1 事案の概要:申立人は、訴訟上救助申立却下決定に対する再抗告事件について最高裁判所第一小法廷がなした抗告却下決定(昭和27年11月20日)に対し、不服として異議の申立てを行った。 第2 問題の所在(論点…
事件番号: 昭和24(ク)85 / 裁判年月日: 昭和25年3月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に認められた場合に限定され、民事事件においては憲法違反の判断を不当とする特別抗告のみが許容される。 第1 事案の概要:抗告人が、原決定に対して最高裁判所へ抗告を申し立てた事案。抗告人が主張した抗告理由は、憲法違反に関する判断を不当とするも…