判旨
最高裁判所に対する抗告は、訴訟法上特に最高裁判所に申し立てることが許された場合を除き、申し立てることはできない。
問題の所在(論点)
訴訟法上に特別の規定がない場合に、最高裁判所に対して直接抗告を申し立てることができるか、その許容性が問題となる。
規範
最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法第419条の2(民訴応急措置法第7条)のように、訴訟法において特に最高裁判所に申し立てることを許した規定(現在の特別抗告等に相当)がある場合に限り認められる。
重要事実
抗告人が、特定の訴訟法上の規定の根拠がないままに、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案である。
あてはめ
本件抗告について、抗告申立書および記録を検討するに、最高裁判所への申立てを個別に許容する規定(当時の民訴法419条の2等)に該当する事情は認められない。したがって、本件申立ては法定の例外的な抗告手続に当たらないと評価される。
結論
本件抗告は不適法であり、却下を免れない。
実務上の射程
最高裁判所に対する不服申立ては限定的であるという原則を示す。答案上は、通常の抗告(再抗告等)とは異なる独自の特別抗告等の法的性質を論じる際の前提として、不服申立ての制限(限定列挙)を説明する文脈で使用できる。
事件番号: 昭和24(ク)75 / 裁判年月日: 昭和26年2月6日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法上の特別抗告(憲法違反等を理由とするもの)に限られ、それ以外の理由による抗告は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告人が主張した抗告理由は、原決定において法律・命令・規則又は処分が憲法に適合するか否かにつ…
事件番号: 昭和24(ク)67 / 裁判年月日: 昭和24年10月31日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法が特に最高裁判所の権限に属するものと定めた場合に限り許容される。具体的には、旧民事訴訟法419条の2(現行336条)の特別抗告のように、憲法違反を理由とする場合に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、その抗告申立書の内容から、…
事件番号: 昭和25(ク)40 / 裁判年月日: 昭和26年6月29日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所への抗告が許されるのは、憲法違反を理由とする場合に限られる。単なる法令解釈の不当を憲法違反と主張することは、適法な抗告理由には当たらない。 第1 事案の概要:抗告人は、相手方の占有を解いて執行吏に保管させ、現状変更を禁止する仮処分決定を得ていた。その後、相手方が現状を変更したことを理由に…
事件番号: 昭和24(ク)23 / 裁判年月日: 昭和24年5月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法において特に最高裁判所への申立てを許容する規定(当時の民訴法419条の2等)がある場合に限り認められ、それ以外の場合は不適法である。 第1 事案の概要:抗告人は最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該抗告は当時の民事訴訟法419条の2(民訴応急措置法7条)などの、…
事件番号: 昭和23(ク)39 / 裁判年月日: 昭和24年2月8日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所への抗告は、訴訟法が特に定めた場合を除いてはすることができず、特別抗告の要件を満たさない限り不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対して最高裁判所に抗告を申し立てた。しかし、抗告申立書および記録を確認したところ、本件は原決定における憲法判断の不当を理由とするもので…