判旨
事実誤認の主張は、民事訴訟法における適法な上告理由に当たらないため、上告は棄却されるべきである。
問題の所在(論点)
原審の事実認定に誤りがあるとする主張(事実誤認の主張)が、民事訴訟法上の適法な上告理由(判決当時の民訴法401条等)に該当するか。
規範
上告審において適法な上告理由となり得るのは、判決に影響を及ぼす憲法違反、または法律・規則の解釈の誤り等に限られる。原審が証拠に基づき適法に認定した事実を非難し、事実の誤認を主張することは、上告の適法な理由には含まれない。
重要事実
上告人は、原審が適法な証拠調べによって認定した事実関係に誤りがあるとして、原判決を攻撃し、上告を申し立てた。上告理由書には具体的な事実誤認の指摘が含まれていたが、法律上の主張としては明瞭さを欠くものであった。
あてはめ
上告人の主張は、原審が適法に証拠によって認定した事実を非難し、原審に事実の誤認があるとしてこれを攻撃するものである。このような事実に係る不服申し立ては、法律審である最高裁判所に対する適法な上告理由として構成されていない。したがって、実質的な法律判断に入るまでもなく、その主張自体が排斥されるべきである。
結論
事実誤認の主張は適法な上告理由とならないため、本件上告は棄却される。
実務上の射程
上告審の構造(法律審)を確認する極めて簡潔な判例である。司法試験等の答案作成においては、上告審での争点設定において事実関係の是非を争うことが許されないことの根拠として言及し得る。ただし、本判決は昭和24年当時の旧民訴法に基づくものであるが、現行法下(312条等)でも同様の法理が妥当する。
事件番号: 昭和24(マ)24 / 裁判年月日: 昭和24年9月13日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が下した終局判決に対する異議の申し立てについて、理由がない場合にはこれを却下すべきである。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所第三小法廷が昭和24年8月9日に言い渡した離婚請求事件の判決(昭和24年(オ)第92号)に対し、異議の申し立てを行った。なお、具体的な異議の内容や不服の理由は…
事件番号: 昭和39(オ)924 / 裁判年月日: 昭和42年5月23日 / 結論: 破棄差戻
当該口頭弁論期日の開かれた事跡が記録上見当らないことが上告理由で指摘された等判示事実関係のもとにおいては、その後、右期日の開かれた旨を記載する口頭弁論調書を作成することは許されない。