一 補導処分が競合した場合に、二以上の確定裁判があることとなつた日以後においては、一の補導処分についての執行が行われたときはその日数は他の補導の期間に算入せられるのであつて違法はない。 二 (上告趣意の要旨)被告人はさきに別件により現に補導処分の執行を受けている。従つて本件により又別個に補導処分を受けることになると二重に補導処分を執行されることになる。現に補導処分執行中の被告人に重ねて之を科する必要はない。
補導処分が競合した場合。
売春防止法17条,売春防止法23条
判旨
複数の補導処分が競合する場合において、二以上の確定裁判が存することとなった日以後は、一の補導処分の執行日数は他の補導期間に算入されるため、二重の執行となることはなく適法である。
問題の所在(論点)
補導処分が競合し、二以上の確定裁判が存在することとなった場合、その執行および裁判の適法性に影響を及ぼすか。
規範
二以上の補導処分が競合した場合には、複数の確定裁判が存することとなった日以後、一方の補導処分が執行された期間は他方の補導期間に算入される。これにより、実質的に期間の重複が回避され、処分の執行に違法は生じない。
重要事実
被告人に対し、複数の補導処分が命じられた事案において、各処分が競合する形で確定した。弁護人は、補導処分が競合する場合に二以上の確定裁判が存在することは法令違反である旨を主張して上告した。
あてはめ
本件において、複数の補導処分が存在するとしても、確定裁判が二以上存することとなった日以降は、一方の執行日数が他方の期間に当然に算入される。このような算入制度が存在する以上、同一期間について二重の負担を強いることにはならず、法令違反の事態は生じていないと解される。
結論
補導処分の競合は、日数の算入により調整されるため適法である。したがって、本件上告は棄却される。
実務上の射程
刑事手続における刑期算入や処分執行の調整に関する一般原則を示唆する。少年保護処分や婦人補導院収容処分等の性質を有する処分において、執行の重複をいかに回避すべきかの解釈指針となる。
事件番号: 昭和35(あ)1671 / 裁判年月日: 昭和37年4月26日 / 結論: その他
児童をして多数の婦女とともに自己の占有もしくは管理する場所に居住させ、売春させることを業としたときは、一個の行為にして児童福祉法第六〇条第一項の罪と売春防止法第一二条の罪との二個の罪名に触れる場合にあたる。