判旨
最高裁判所の上告棄却判決に対し判決訂正の申立がなされたが、判決を訂正すべき事由が認められない場合には、刑訴法417条1項に基づき申立を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告裁判所が言い渡した判決の内容に誤りがあるとして判決訂正の申立(刑訴法415条1項)がなされた場合において、訂正の事由が認められないとき、裁判所はいかなる判断を下すべきか。
規範
刑訴法415条に基づく判決訂正の申立に対し、裁判所が内容を検討した結果、判決に誤りがある等の「訂正すべき事由」が認められないときは、刑訴法417条1項の規定に従い、決定をもって申立を棄却する。
重要事実
被告人は公務執行妨害、埼玉県条例違反、住居侵入、傷害等の罪に問われ、最高裁判所において上告棄却の判決を受けた。これに対し、被告人(申立人)から当該上告棄却判決の内容に誤りがあるとして、判決訂正の申立がなされた事案である。
あてはめ
申立人が提出した別紙記載の申立理由を検討したが、先行する上告棄却判決(昭和30年3月30日宣告)において、その内容を訂正しなければならないほどの誤りや不備は認められない。したがって、本件は刑訴法417条1項に規定する「訂正すべき事由がない」場合に該当すると判断される。
結論
本件判決訂正の申立を棄却する。
実務上の射程
最高裁判所の判決に対する唯一の事後的救済手段である判決訂正申立制度において、実質的な訂正事由がない場合の処理手続(刑訴法417条1項)を確認した事例。実務上、上告判決に明白な誤認がない限り、本条項により棄却されることとなる。
事件番号: 昭和28(す)50 / 裁判年月日: 昭和28年2月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法施行法第3条の2の規定が適用されない旧刑事訴訟法下の事件については、判決の訂正の申立ては許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所の判決に対し、判決内容の訂正を求めて申立てを行った。本件は旧刑事訴訟法が適用される事件であり、刑事訴訟法施行法3条の2(新法の判決訂正規定を一定の旧…
事件番号: 昭和45(み)6 / 裁判年月日: 昭和45年4月28日 / 結論: 棄却
判決に反対意見を付した裁判官が、判決訂正申立棄却決定にも同一反対意見を付した事例。
事件番号: 昭和30(す)47 / 裁判年月日: 昭和30年2月23日 / 結論: 棄却
刑訴第四一四条、第三八六条第一項第三号により上告を棄却した最高裁判所の決定に対しては、同第四一四条、第三八六条第二項により異義の申立をすることができるが、訂正の申立をすることは許されない。