判旨
逮捕状に記載された被疑事実と起訴された公訴事実との間に同一性が認められる場合には、当該逮捕およびその後の公訴提起は適法である。
問題の所在(論点)
逮捕状に記載された被疑事実と公訴事実が異なる場合に、その公訴提起や逮捕手続が適法となるための要件(事実の同一性の有無)。
規範
逮捕状の基礎となった被疑事実と、実際に提起された公訴事実との間に「事実の同一性」が認められるか否かによって、手続の適法性を判断する。
重要事実
被告人が逮捕された際の逮捕状に記載されていた被疑事実と、その後に検察官によって提起された公訴事実が異なるとして、弁護人が憲法違反等を主張して上告した事案。具体的な罪名や犯罪事実は判決文からは不明。
あてはめ
本件における逮捕状の被疑事実と公訴事実を対比すると、両者の間には事実の同一性があるものと認められる。したがって、弁護人が主張するような前提(別個の事実による不当な拘束等)は存在しない。
結論
逮捕状の被疑事実と公訴事実に同一性が認められるため、本件上告には理由がなく、棄却されるべきである。
実務上の射程
逮捕事実と公訴事実が完全に一致していなくとも、「事実の同一性」の範囲内であれば適法であるとする実務上の指針を示す。事案の同一性の判断基準(基本的事実関係の共通性)を論じる際の前提となる。
事件番号: 昭和42(あ)2187 / 裁判年月日: 昭和43年12月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴裁判所が第一審判決を破棄し、自ら判決(自判)をする際、第一審判決の認定事実に誤りがない場合には、その確定事実に基づき法令を適用して判決を下すことが可能である。 第1 事案の概要:本件において弁護人は、控訴裁判所が第一審判決を破棄し自判する際の事実認定の手続等について法令違反を主張したが、具体的…
事件番号: 昭和26(れ)778 / 裁判年月日: 昭和26年7月17日 / 結論: 棄却
旧刑訴事件にあつては、公判請求書に記載すべき犯罪事実は概括的な記載であつても記録と相俟つて個々の犯罪事実を特定できれば足りること、また公判請求書に記録編綴の司法警察官意見書記載の犯罪実事乃至司法警察官の事件送致書記載の犯罪事実を引用しても差支えないことは、いずれも当裁判所の判例とするところである(昭和二五年(れ)第八三…