判旨
上告棄却の判決に対する再審の請求は、旧刑事訴訟法488条1項に規定する事由がある場合に限り認められる。再審請求趣意において同条項の事由が認められない場合には、再審の請求は理由がないものとして棄却される。
問題の所在(論点)
上告棄却の判決に対して再審を請求する場合の要件、および再審請求趣意に法定の再審事由が含まれない場合の不服申立ての適法性(旧刑事訴訟法488条1項の解釈)。
規範
上告棄却の判決に対する再審の請求が認められるためには、旧刑事訴訟法488条1項(現行刑事訴訟法435条各号に相当する事由)に規定する再審事由のいずれかが存在することを要する。
重要事実
再審請求人は、自身に対する上告棄却判決に対し、再審申立書を提出して再審の請求を行った。しかし、当該申立書に記載された再審請求の趣意は、旧刑事訴訟法488条1項が定める再審事由に該当するものではなかった。
あてはめ
本件において、請求人が主張する再審請求の趣意を検討しても、旧刑事訴訟法488条1項に規定されている再審事由(例えば証拠の偽造や新証拠の発見等)を見出すことは到底できない。したがって、同条項に規定する適法な再審事由を欠いているといえる。
結論
本件再審の請求は理由がないため、旧刑事訴訟法505条1項により棄却する。
実務上の射程
確定した判決に対する非常救済手続である再審において、法定の再審事由(現行法435条、436条)の存否が厳格に審査されることを示す。実務上は、単なる事実誤認や法令違反の主張ではなく、具体的かつ法定の再審事由に該当する事実を主張・立証する必要があることを確認する際に参照される。
事件番号: 昭和40(き)1 / 裁判年月日: 昭和41年4月19日 / 結論: 棄却
刑訴法施行法第二条、第三条の二の規定により上告棄却判決があつた事件についての、上告棄却確定判決に対する再審請求は、旧刑訴法第四八八条第一項所定の各原由があるときにかぎり許される。
事件番号: 昭和27(き)8 / 裁判年月日: 昭和28年1月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却判決に対する再審の請求は、刑事訴訟法436条1項に規定する事由がある場合に限り認められる。本件では、請求人が主張する事由に同項所定の再審事由が認められないため、請求は理由がないとして棄却されるべきである。 第1 事案の概要:再審請求人は、最高裁判所による上告棄却判決に対し、再審を申し立てた…
事件番号: 昭和26(き)5 / 裁判年月日: 昭和26年10月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の判決に対する再審請求は、法に定める再審事由がある場合に限り認められるところ、請求の内容がこれに該当しない場合には棄却される。 第1 事案の概要:被告人が、最高裁判所による上告棄却の判決に対し、再審を請求した事案である。被告人は再審請求の趣意書を提出したが、そこには適法な再審事由が含まれて…
事件番号: 昭和28(き)7 / 裁判年月日: 昭和28年8月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告が不適法または明らかに上告理由に当たらないとしてなされた上告棄却の決定に対し、刑事訴訟法436条に基づく再審請求は許されない。再審は確定した「判決」に対する実体的な不服申し立て制度であり、証拠に基づかない手続的決定は再審の対象に含まれないと解される。 第1 事案の概要:再審請求人(被告人)は、…
事件番号: 昭和29(き)11 / 裁判年月日: 昭和29年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告を棄却した確定判決に対する再審請求は、当該確定判決自体に刑事訴訟法436条1項所定の事由があるときにのみ許される。 第1 事案の概要:本件は、上告を棄却した最高裁判所の確定判決に対し、再審請求がなされた事案である。請求人は別紙(判決文上省略)に記載された事由をもって再審を求めたが、その事由が法…