刑訴法施行法第二条、第三条の二の規定により上告棄却判決があつた事件についての、上告棄却確定判決に対する再審請求は、旧刑訴法第四八八条第一項所定の各原由があるときにかぎり許される。
刑訴法施行法第二条第三条の二の規定による上告棄却確定判決に対する再審請求の原由
刑訴法施行法2条,刑訴法施行法3条の2,旧刑訴法488条1項
判旨
上告棄却の確定判決に対する再審請求は、旧刑事訴訟法488条1項所定の再審事由がある場合に限り許される。本件請求は同項の事由に当たらないため、不適法として棄却されるべきである。
問題の所在(論点)
旧刑事訴訟法が適用される事件の上告棄却確定判決に対し、再審を請求するための要件、及び請求内容が旧刑事訴訟法488条1項所定の再審事由に該当するか。
規範
刑事訴訟法施行法2条及び3条の2の規定により、現行法の施行後になされた上告棄却判決であっても、旧刑事訴訟法が適用されるべき事件の確定判決に対する再審請求については、旧刑事訴訟法488条1項に掲げる各事由(再審原由)が認められる場合に限り、適法に申し立てることができる。
重要事実
本件は、刑事訴訟法施行法に基づき旧刑事訴訟法の規定が適用され、上告棄却判決が言い渡され確定した事件である。これに対し、請求人が再審を申し立てたが、その主張する事由が旧法上の再審事由に該当するかが争点となった。
事件番号: 昭和29(き)11 / 裁判年月日: 昭和29年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告を棄却した確定判決に対する再審請求は、当該確定判決自体に刑事訴訟法436条1項所定の事由があるときにのみ許される。 第1 事案の概要:本件は、上告を棄却した最高裁判所の確定判決に対し、再審請求がなされた事案である。請求人は別紙(判決文上省略)に記載された事由をもって再審を求めたが、その事由が法…
あてはめ
本件の再審請求事由について検討するに、請求人が主張する内容は、旧刑事訴訟法488条1項が限定的に掲げる再審原由(証拠の偽造、虚偽証言、有罪の言渡を受けた者の無実を証明すべき明らかな証拠の新規発見等)のいずれにも該当しない。したがって、適法な再審請求の要件を欠いていると解される。
結論
本件再審請求は不適法であるため、旧刑事訴訟法505条1項に基づき棄却する。
実務上の射程
新旧刑事訴訟法の過渡期における判決に対する再審の可否を判断した事例である。現代の司法試験実務においては、再審事由(現行刑訴法435条)の該当性判断や、確定判決の拘束力を覆すための厳格な法的根拠の必要性を示す際の参照資料となる。
事件番号: 昭和27(き)6 / 裁判年月日: 昭和27年11月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の判決に対する再審の請求は、旧刑事訴訟法488条1項に規定する事由がある場合に限り認められる。再審請求趣意において同条項の事由が認められない場合には、再審の請求は理由がないものとして棄却される。 第1 事案の概要:再審請求人は、自身に対する上告棄却判決に対し、再審申立書を提出して再審の請求…
事件番号: 昭和28(き)7 / 裁判年月日: 昭和28年8月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告が不適法または明らかに上告理由に当たらないとしてなされた上告棄却の決定に対し、刑事訴訟法436条に基づく再審請求は許されない。再審は確定した「判決」に対する実体的な不服申し立て制度であり、証拠に基づかない手続的決定は再審の対象に含まれないと解される。 第1 事案の概要:再審請求人(被告人)は、…
事件番号: 昭和29(き)7 / 裁判年月日: 昭和29年6月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法436条1項は「確定判決」に対する再審請求を認めているが、上告理由に当たらないことを理由とする上告棄却の「決定」に対して再審を請求することは、規定の欠如により許されない。 第1 事案の概要:本件において、請求人は確定した裁判に対して再審を請求した。しかし、当該裁判は、上告趣意書に記載され…
事件番号: 昭和28(き)18 / 裁判年月日: 昭和29年5月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の確定判決に対する再審の請求は、当該確定判決自体に刑事訴訟法436条1項所定の事由があるときにのみ許される。 第1 事案の概要:本件は、上告を棄却した最高裁判所の確定判決に対し、再審の請求がなされた事案である。請求人は再審の請求趣意書を提出したが、最高裁判所はその内容が刑訴法436条1項所…