判旨
裁判官等の署名押印に代えて欄外に認印がある公判調書は、刑事訴訟規則46条1項に基づき適法有効なものとして取り扱われる。
問題の所在(論点)
公判調書の裁判長による署名押印に代え、欄外に認印がなされている場合、当該調書は刑事訴訟法および規則上、有効なものと認められるか。
規範
公判調書の作成において、裁判官または裁判所書記官が署名押印すべき場合に、これに代えて欄外に認印がなされているときは、刑事訴訟規則46条1項(署名押印に代わる認印)の規定に基づき、当該調書は適法かつ有効な書面として認められる。
重要事実
被告人3名の弁護人が、公判調書の形式的瑕疵を理由に憲法違反等を主張して上告した。当該公判調書には、本来必要とされる署名押印の代わりに、欄外に裁判長の認印が押されていた。
あてはめ
本件の公判調書を確認すると、その欄外には裁判長の認印が存在する。これは刑事訴訟規則46条1項に規定される、署名押印をすることができない場合等の代替措置(または同条項が許容する形式)に準ずるものと解される。したがって、署名がないことをもって直ちに調書を無効とすることはできず、形式的要件を具備した適法な調書であるといえる。
結論
本件各公判調書は適法有効であり、これを前提とする違憲の主張は理由がないため、上告を棄却する。
実務上の射程
公判調書の形式的有効性に関する極めて限定的な判示であるが、実務上、刑事訴訟規則に基づく形式の不備が直ちに憲法違反や手続無効を導くものではないことを示す例として参照される。
事件番号: 昭和23(れ)2088 / 裁判年月日: 昭和24年6月11日 / 結論: 棄却
證據調は、被告人に對する訊問終了後一括して之を爲す必要はなく、審理中、随時之を爲すことを得るものである。そこで、原審において所論診斷書に對する證據調の有無を檢するに、審理の途中である昭和二三年七月一日第二回公判期日において、裁判長は所論の診斷書を被告人等に對し讀み聞かせ、證據調をしていることは明らかである。