判旨
累犯の刑を加重する刑法の規定は、憲法14条の法の下の平等に違反しない。前刑の執行終了から5年以内に犯された罪に対し累犯加重を適用することは憲法上正当である。
問題の所在(論点)
刑法の累犯加重規定が、特定の犯罪経歴を持つ者に対してのみ重い刑を科す点で、憲法14条(法の下の平等)に違反するか。
規範
刑法が定める累犯の刑の加重規定は、合理的理由に基づく差別であり、憲法14条の法の下の平等の原則に違反するものではない。
重要事実
被告人は、前刑の執行を終了した後、5年以内に本件犯行の大部分に及んだ。この犯行について累犯加重規定が適用されたことに対し、被告人側は累犯規定自体が憲法14条に違反するものであると主張して上告した。
あてはめ
本件において、被告人は前刑の執行を終えてから5年以内に本件犯行の大部分を行っている。累犯規定は、一度刑罰を受けたにもかかわらず、短期間のうちに再び犯罪に及んだ者に対して、その責任の重さや再犯の危険性を考慮して刑を重くするものであり、合理的な根拠がある。したがって、被告人に対して累犯加重を適用することは憲法上正当な措置であるといえる。
結論
累犯加重規定は憲法14条に違反しないため、本件上告は棄却される。
実務上の射程
憲法14条に関する判例として、立法目的の合理性や手段の相当性が問われる場面で、累犯加重のような刑事政策的判断に基づく格差が合憲とされる例として引用し得る。ただし、本判決は簡潔な結論を示すにとどまるため、より詳細な論理構成については先行する大法廷判決等を参照する必要がある。
事件番号: 昭和25(あ)1205 / 裁判年月日: 昭和27年6月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑法第56条及び第57条における累犯加重の規定は、憲法第14条等の法の下の平等や適正手続に反するものではなく、合憲である。 第1 事案の概要:被告人は累犯加重の対象となる前科を有していたところ、刑法第56条及び第57条の規定に基づき刑を重くされた。これに対し弁護人は、累犯加重の規定が憲法に違反する…