判旨
刑法第56条及び第57条における累犯加重の規定は、憲法第14条等の法の下の平等や適正手続に反するものではなく、合憲である。
問題の所在(論点)
刑法第56条及び第57条による累犯加重の規定が、憲法に違反するか否か。
規範
刑法第56条(再犯)及び第57条(再犯の刑)の規定は、憲法に違反するものではない(昭和24年(れ)1260号同年12月21日大法廷判決参照)。
重要事実
被告人は累犯加重の対象となる前科を有していたところ、刑法第56条及び第57条の規定に基づき刑を重くされた。これに対し弁護人は、累犯加重の規定が憲法に違反するものであると主張して上告した。
あてはめ
累犯加重は、前科があるにもかかわらず再度罪を犯したことに対する強い道義的非難や、反社会的性格の強さに着目して刑を重くするものである。最高裁判所の確立した判例によれば、これらの規定が憲法に違反しないことは明らかであり、本件においても判例を変更する必要性は認められない。したがって、上告趣意にいう憲法違反の主張は採用できない。
結論
刑法第56条及び第57条の累犯加重規定は憲法に違反しないため、上告を棄却する。
実務上の射程
累犯加重の合憲性については争いようのない確定した判例法理である。司法試験においては、罪数や刑の加減算の論点において、累犯加重の要件充足性を検討する際の前提知識として位置づけられる。
事件番号: 昭和26(れ)751 / 裁判年月日: 昭和26年7月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】累犯の刑を加重する刑法の規定は、憲法14条の法の下の平等に違反しない。前刑の執行終了から5年以内に犯された罪に対し累犯加重を適用することは憲法上正当である。 第1 事案の概要:被告人は、前刑の執行を終了した後、5年以内に本件犯行の大部分に及んだ。この犯行について累犯加重規定が適用されたことに対し、…