別件についての原審相被告人Aの弁護人の上告論旨引用は許されない。
上告趣意に別件についての上告論旨を引用することの可否
旧刑訴法425条
判旨
上告趣意が事実誤認または量刑不当の主張にとどまり、刑訴法405条の適法な上告理由に当たらない場合、記録を精査しても刑訴法411条の職権破棄事由が認められない限り、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
事実誤認や量刑不当の主張が刑訴法405条の上告理由に該当するか。また、別事件の論旨を引用する形式の上告主張は認められるか。
規範
刑訴法405条は適法な上告理由を限定的に定めており、単なる事実誤認や量刑不当の主張はこれに該当しない。もっとも、最高裁判所は、判決に影響を及ぼすべき著しい事実の誤認がある場合や刑の執行が著しく不当である場合等、刑訴法411条各号に該当する事由がある場合には、職権により原判決を破棄することができる。
重要事実
上告人は、原判決に対し、事実誤認および量刑不当を理由として上告を申し立てた。また、弁護人は上告論旨において、別事件である原審相被告人の弁護人の上告論旨を引用する形で主張を行った。
あてはめ
事件番号: 昭和26(れ)939 / 裁判年月日: 昭和26年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の量刑不当の主張は刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、また、記録を精査しても同法411条を適用して原判決を破棄すべき顕著な事由は認められない。 第1 事案の概要:被告人が量刑不当を理由として上告を申し立てた事案であるが、提出された上告趣意書の内容は、単に刑の量定が重すぎるという主張にとど…
本件の上告趣意は、実質的に事実誤認および量刑不当の主張にすぎず、刑訴法405条所定の事由には該当しない。また、職権により記録を精査したが、刑訴法411条を適用して原判決を破棄すべき顕著な事由も認められない。なお、別事件の弁護人の上告論旨を引用することは、当該事件における独立した上告理由の提示として不適法であり、裁判所はこれについて判断を示す必要はない。
結論
本件上告には適法な上告理由がなく、職権破棄すべき事由も認められないため、刑訴法408条により上告を棄却する。
実務上の射程
刑事訴訟法における上告審の構造(事後審・法律審)を確認する基礎的な判決である。答案上は、上告理由が405条各号に該当しない場合でも、裁判所が411条による職権破棄の可能性を検討するという審理プロセスを示す際に参照される。
事件番号: 昭和26(れ)638 / 裁判年月日: 昭和26年9月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、かつ同法411条を適用して職権で判決を取り消すべき事由も認められない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対し上告を申し立てた事案である。弁護人は上告趣意を提出したが、最高裁判所はその内容を検討した結果、刑事訴訟法405条所定…
事件番号: 昭和26(あ)38 / 裁判年月日: 昭和27年2月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認や量刑不当の主張は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない。また、上告提起期間後に提出された弁護人の上告趣意書については、裁判所は判断を下す必要がない。 第1 事案の概要:被告人が上告を提起したが、その趣意は事実誤認および量刑不当を主張するものであった。また、弁護人が提出した上告趣意書は…
事件番号: 昭和26(れ)1790 / 裁判年月日: 昭和26年11月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件は、上告趣意が刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、かつ同法411条を適用して原判決を破棄すべき顕著な事由も認められないとして、上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:本件において弁護人が主張した上告趣意の詳細および被告人が問われた具体的な罪状については、本判決文の記載からは不明である…
事件番号: 昭和26(れ)1314 / 裁判年月日: 昭和26年11月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件は、上告理由が刑事訴訟法405条に該当せず、かつ同法411条を適用して判決を破棄すべき事由も見当たらないとして、上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対して上告を申し立てたが、添付された判決文からは被告人が起訴された具体的な罪名や犯罪事実、および弁護人が主張した上告趣意…