判旨
旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則に基づき、原判決の違法性や判例違反の有無を検討した結果、上告理由に当たらないとして棄却した事案である。
問題の所在(論点)
弁護人が主張する原判決の違法および判例違反(特例規則6条、刑訴法405条関連)が認められるか、また、刑訴法411条を適用して職権で原判決を破棄すべき事由があるか。
規範
旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則6条、刑事訴訟法施行法3条の2、および刑事訴訟法405条、408条、411条等の規定に基づき、上告理由の適格性および職権による判決破棄の必要性を判断する。
重要事実
被告人が控訴審判決に対し、原判決に違法や判例違反があるとして上告した事案。弁護人は、旧刑事訴訟法事件に関する特例規則に基づき上告趣意を主張したが、検察側との争点や具体的な犯罪事実は判決文からは不明である。
あてはめ
弁護人の上告趣意第一点は特例規則6条に則ったものであり、原判決に違法や判例違反は認められない。第二点は明白な誤記である。第三点(一)は判例違反を主張するが、実質は刑訴法411条の事由主張に過ぎず、第三点(二)および第四点は刑訴法405条の上告理由に該当しない。記録を精査しても刑訴法411条を適用すべき破棄事由は見当たらない。
結論
本件上告には適法な上告理由がなく、職権破棄すべき事由も認められないため、上告を棄却する。
実務上の射程
新旧刑事訴訟法の過渡期における特例規則の運用を示す事例であるが、判決文が簡略であるため、具体的な認定手法や評価基準を導き出すには限界がある。実務上は、適法な上告理由の峻別と411条の職権判断のプロセスを確認するに留まる。
事件番号: 昭和29(あ)377 / 裁判年月日: 昭和30年6月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告の理由が原審の認定に反する事実を前提とする場合、または単なる刑訴法の解釈問題であって上告理由に該当しない場合は、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:被告人が上告を申し立てたが、その主張の第一点は、原審が認定した事実とは異なる事実を前提として判例違反を主張するものであった。また、第二点は…