判旨
刑の執行延期を求める訴えは、刑事訴訟法における適法な上告理由に当たらない。
問題の所在(論点)
被告人が主張する「刑の執行の延期」の要望が、刑事訴訟法(および刑訴施行法が準用する旧刑事訴訟法)上の適法な上告理由に該当するか。
規範
上告審において適法な上告理由として認められるためには、判決の憲法違反、憲法解釈の誤り、または最高裁判所の判例と相反する判断が含まれること等の要件を満たす必要がある。
重要事実
被告人が、宣告された刑の執行を延期されたい旨を主張して上告を提起した事案。
あてはめ
被告人の主張は単に刑の執行を延期されたいという個人的な希望を述べるものにすぎない。これは判決の当否や憲法解釈を争うものではなく、法が定める上告理由(旧刑訴法446条等)のいずれにも該当しないと評価される。
結論
被告人の上告趣意は上告適法の理由にならないため、本件上告は棄却される。
実務上の射程
刑事訴訟における上告理由の限定性を確認する極めて簡潔な判例である。答案上は、法令違反や憲法違反といった法的瑕疵以外の個人的事情に基づく不服申し立ては、門前払い(棄却)の対象となることを示す根拠として活用できる。
事件番号: 昭和26(れ)615 / 裁判年月日: 昭和26年6月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人が主張する上告趣意が事実誤認の主張にすぎない場合、刑訴応急措置法13条2項(当時)に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が上告を申し立てたが、その趣意書の内容が事実誤認を主張するものであった事案。なお、具体的な犯行事実等の詳細は判決文からは不明。 第2 問題の所在…