判旨
旧刑事訴訟法下において認められていた検察官による附帯控訴は、日本国憲法に違反せず合憲である。
問題の所在(論点)
旧刑事訴訟法における附帯控訴の規定が、日本国憲法に違反するかどうか。
規範
旧刑事訴訟法に基づく附帯控訴の制度は、日本国憲法の諸規定(適正手続きや二重処罰の禁止等)に照らして違憲とはいえない。刑事裁判における上訴制度の設計は、憲法の趣旨に反しない限り立法府の合理的な裁量に委ねられる。
重要事実
被告人が控訴した事件において、検察官が旧刑事訴訟法の規定に基づき附帯控訴を申し立てた。被告人側は、このような附帯控訴の仕組みは憲法に違反し無効であると主張して上告した。
あてはめ
最高裁判所大法廷判決(昭和25年7月19日)の判例法理を引用し、旧法下の附帯控訴が憲法上違法でないことは既に確立された判断である。本件においても、当該判例の趣旨に従えば、附帯控訴制度を利用した手続きに憲法違反の瑕疵は認められない。
結論
本件附帯控訴は合憲であり、これを違法とする上告趣旨は採用できない。したがって本件上告は棄却される。
実務上の射程
現行刑事訴訟法では附帯控訴制度は廃止されているため、実務上の直接的な適用場面は限定的である。しかし、刑事手続の制度設計に関する立法裁量や、過去の判例(大法廷判決)の拘束力を示す事例として参照される。
事件番号: 昭和23(れ)446 / 裁判年月日: 昭和23年7月29日 / 結論: 棄却
原判決には、憲法によつて擁護される基本的人權を侵害した違法があると主張しても、その主張内容が實質において憲法違反を理由とするものでない以上、再上告の適法な理由とならない。補充意見裁判官齋藤悠輔
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