判旨
死刑の量定が争われた事案において、諸般の犯情を調査した結果、被告人に対し死刑を選択することは、真にやむを得ないものと認められる場合には適法である。
問題の所在(論点)
死刑という極刑を選択することが、憲法や刑事訴訟法が予定する量刑の範囲内として許容されるか、および量刑不当が適法な上告理由となるかが問題となった。
規範
量刑不当を理由とする上告は原則として認められないが、職権調査の結果、諸般の犯情に照らして死刑の量定が「まことに已むを得ざるもの」と認められる場合には、刑罰の選択として正当であると判断される。
重要事実
被告人が犯した罪に関し、死刑の判決が下された。これに対し、弁護人が訴訟法違背および量刑不当を理由として上告を申し立て、死刑の選択が不当であると主張した事案である。判決文中に具体的な犯罪事実は明記されていないが、記録に基づく犯情の調査が行われた。
あてはめ
最高裁判所は記録を精査し、本件における諸般の犯情を調査した。その結果、被告人の犯行内容や情状に鑑みれば、死刑の量定は「まことに已むを得ざるもの」と評価できる。したがって、量刑不当の主張は採用できず、職権で破棄すべき事由(刑訴法411条各号)も認められない。
結論
本件上告を棄却する。被告人に対する死刑の量定は妥当であり、刑法および刑事訴訟法に照らして適法である。
実務上の射程
量刑不当は刑事訴訟法405条の上告理由には当たらないが、死刑事件においては職権調査の対象となり、その妥当性が厳格に審査される。実務上は、永山基準(最判昭58.7.8)等の具体的な死刑適用基準の先駆けとなる判断枠組みとして理解される。
事件番号: 昭和26(れ)2267 / 裁判年月日: 昭和27年3月6日 / 結論: 棄却
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事件番号: 昭和27(あ)1696 / 裁判年月日: 昭和27年10月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】死刑制度は、憲法11条(基本的人権の享有)、13条(個人の尊重・生命権)、97条(基本的人権の保障)及び36条(拷問・残虐な刑罰の禁止)の規定に違反しない。 第1 事案の概要:被告人が刑事事件において死刑の判決を受けたところ、死刑制度そのものが憲法11条、13条、36条、97条、さらには9条に違反…