判旨
被告人が証拠とすることに同意した供述調書については、伝聞法則の例外として証拠能力が認められる。
問題の所在(論点)
被告人が証拠とすることに同意した供述調書について、伝聞法則の例外として証拠能力が認められるか(刑訴法326条1項の同意の効力)。
規範
刑事訴訟法326条1項に基づき、検察官及び被告人が証拠とすることに同意した書面又は供述は、裁判所が相当と認めるときに限り、伝聞法則(同法320条1項)の例外として証拠能力が認められる。
重要事実
被告人が、共犯者ないし関係者であるAに対する検察官作成の供述調書について、刑事裁判の公判手続において証拠とすることに同意した。その後、被告人側は当該調書の証拠能力を否定して上告した。
あてはめ
本件において、被告人はAに対する検察官作成の供述調書を証拠とすることに同意している。このような同意がある以上、当該調書は刑訴法326条の要件を満たしており、適法に証拠能力が付与されたものと解される。したがって、証拠能力がないことを前提とする被告人側の主張は採用できない。
結論
被告人が証拠とすることに同意した以上、当該供述調書の証拠能力は認められる。
実務上の射程
実務上、刑訴法326条の同意があれば、321条以下の厳格な伝聞例外の要件を検討することなく証拠能力が認められることを確認した極めて簡潔な先例である。答案上は、同意の効果を端的に指摘する際の根拠として機能する。
事件番号: 昭和26(あ)1457 / 裁判年月日: 昭和27年11月27日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が供述調書の証拠採用に同意している場合、伝聞法則の例外として適法に証拠能力が認められ、訴訟手続上の違法は存在しない。 第1 事案の概要:検察官が第一回公判廷において書証の取調請求を行ったが、後にこれを取り下げ、裁判官も取調べない旨の決定を下した。一方で、特定の供述調書(本件ではAの供述調書)…