判旨
日本国内に在住する朝鮮人は、刑法1条および8条の規定により、当然に日本の裁判権に服する。
問題の所在(論点)
日本国内に在住する朝鮮人に対し、日本の裁判権(刑法1条、8条)が及ぶか。
規範
刑法1条および8条に基づき、日本国内で罪を犯した者は、その国籍や地位を問わず日本の刑事裁判権に服する。国内に在住する外国人(朝鮮人を含む)についても、法規上別段の定めがない限り、同様に日本の裁判権が及ぶ。
重要事実
被告人は日本国内に在住する朝鮮人であり、刑事事件の被告人として起訴された。被告人側は、上告において憲法違反等を主張するとともに、日本在住の朝鮮人が日本の裁判権に服するか否かについて争った。
あてはめ
被告人は日本国内に在住しているところ、刑法1条は「この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する」と定めている。また、刑法8条は他の法令に特別の規定がない限り刑法総則が適用される旨を定めている。したがって、日本在住の朝鮮人が日本国内で犯罪に及んだ場合、これらの規定により当然に日本の裁判権が認められる。本件において、日本の裁判権を否定すべき特別の事情は存しない。
結論
日本在住の朝鮮人が日本の裁判権に服することは、刑法1条および8条により明らかであり、被告人に日本の裁判権は及ぶ。
実務上の射程
裁判権の有無(人的・場所的適用範囲)に関する基礎的な判例である。在日外国人の刑事責任を問う際の前提として、刑法1条の属地主義原則を簡潔に示す際に引用し得る。
事件番号: 昭和25(あ)3080 / 裁判年月日: 昭和27年4月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】朝鮮人に対して酒類製造免許を与えないという規定は存在せず、憲法14条に反しない。また、被告人の主張する自家用製造の事実は認められないため、当該事実を前提とした違憲主張も失当である。 第1 事案の概要:被告人が、免許を受けることなく濁酒を製造したとして酒税法違反に問われた事案。被告人は上告審において…