判旨
被告人の上告趣意が単なる量刑不当の主張に帰する場合、旧刑事訴訟法第446条等に基づき、上告は不適法として棄却される。
問題の所在(論点)
被告人が主張する「量刑不当」という趣旨の不服申し立てが、当時の刑事訴訟法上の適法な上告理由(刑訴応急措置法13条2項等)に該当するか。
規範
上告趣意が量刑不当の主張にすぎない場合は、刑事訴訟法応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。
重要事実
被告人が上告を提起したが、その上告趣意の内容を検討したところ、実質的には量刑が不当であるという主張にとどまるものであった。
あてはめ
本件の上告趣意は、結局のところ量刑が重すぎるという不服を述べるものであり、憲法違反や判例違反といった法律上の上告理由を構成していない。したがって、法律上適法な理由とは認められない。
結論
本件上告は、適法な理由がないため、旧刑訴法446条により棄却される。
実務上の射程
量刑不当を理由とする上告の制限に関する初期の判例である。現行刑事訴訟法405条下においても、死刑または無期懲役・禁錮が言い渡された場合等を除き、単なる量刑不当は上告理由とならない(406条、刑訴規則250条参照)という運用の基礎となる考え方を示している。
事件番号: 昭和25(れ)1558 / 裁判年月日: 昭和26年2月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当を理由とする上告は、当時の特別法(刑訴応急措置法)の下では適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人の弁護人が、量刑が不当であることを理由に上告を提起した事案である。 第2 問題の所在(論点):量刑不当の主張が、当時の法制(刑訴応急措置法)において適法な上告理由となり得るか。…