判旨
量刑不当を理由とする上告は、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟における原審の量刑不当の主張が、適法な上告理由(刑事訴訟法上の上告事由)として認められるか。
規範
上告審において、原審の量刑が不当であることを主張することは、刑事訴訟法(および施行法、旧法)の定める適法な上告理由を構成しない。
重要事実
被告人が、原審における刑の量刑が重すぎるなど不当であることを不服として、最高裁判所に対し上告を申し立てた事案である。
あてはめ
被告人の主張は要するに原審の量刑を不当とするものであるが、かかる事由は法律上の適法な上告理由に当たらないと解される。したがって、実体的な審理に入るまでもなく、形式的な理由により上告は排斥されるべきである。
結論
本件上告は棄却される。量刑不当は適法な上告理由ではない。
実務上の射程
本判決は、刑事訴訟法上の上告事由が憲法違反や判例違反等に限定されていることを踏まえ、単なる裁量判断である量刑の不当が上告事由にならないことを確認するものである。答案作成上は、上告審の構造(法律審)を説明する際の基礎知識として活用できるが、現行法下の実務では死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪については刑の量刑の著しい不当も上告趣意とされうる点に留意が必要である。
事件番号: 昭和25(あ)581 / 裁判年月日: 昭和26年3月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当は、刑事訴訟法405条に列挙された事由に該当しないため、適法な上告理由とはならない。 第1 事案の概要:被告人が犯した罪の量刑について、弁護人および被告人双方が「量刑が不当である」ことを主張し、最高裁判所に対し上告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):刑事訴訟法405条が定め…