判旨
証拠の採否及び事実の認定は原審の自由裁量に属する事項であり、これに対する不服は適法な上告理由に当たらない。
問題の所在(論点)
原審における証拠の採否および事実認定の妥当性を、上告審において争うことができるか。
規範
事実の認定およびその基礎となる証拠の採否は、裁判所の自由裁量に委ねられており、特段の事情がない限り、上告裁判所が介入すべき事項ではない。
重要事実
被告人が原判決の事実認定に不服を申し立て、弁護人が証拠の採否や事実誤認を主張して上告を提起した事案。
あてはめ
原判決が掲げる諸証拠を総合すれば、判示された犯罪事実を十分に認定することができる。弁護人が主張する内容は、実質的に原審の専権事項である証拠の採否および事実認定を非難するものにすぎない。
結論
本件上告は適法な理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事訴訟における事実認定の専権(自由心証主義)を確認した判決であり、上告審が原則として法律審であることを示す。実務上は、単なる事実誤認の主張が上告理由にならないことを論じる際に引用される。
事件番号: 昭和25(れ)1674 / 裁判年月日: 昭和26年3月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が実質的に事実誤認の主張に帰する場合、刑訴応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人側が上告を提起したが、その弁護人が提出した上告趣意の内容が、原判決の認定した事実関係を争うものであった事案。具体的にどのような罪名や犯罪事実であったかは、判決文か…