判旨
上告理由として単なる量刑不当を主張することは、刑事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法における上告理由の適格性(特に、量刑不当のみを理由とする上告が認められるか)。
規範
上告趣意が原判決の量刑不当を主張するに過ぎない場合、それは刑事訴訟法上の適法な上告理由を構成しない(旧刑事訴訟法446条、現行法405条等参照)。
重要事実
被告人の弁護人は、原判決の量刑が不当であるとして最高裁判所に対し上告を申し立てた。判決文において、具体的な犯罪事実や詳細な情状等の背景事情については判決文からは不明である。
あてはめ
弁護人が主張する上告趣意は、専ら原判決の量刑が不当であるという点に尽きている。刑事訴訟法(施行法及び旧法を含む)の規定に照らすと、死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪以外の事件において、単なる量刑不当は法律審である最高裁への適法な上告理由として認められないため、本件主張は排斥されるべきである。
結論
本件上告は、適法な上告理由を欠くため棄却される。
実務上の射程
司法試験の実務上は、刑事訴訟法405条の上告理由(憲法違反・判例違反)の限定性を確認するための基礎知識として用いられる。量刑不当は原則として上告理由にならないが、411条2号(刑の量定が著しく不当であること)による職権破棄の可能性とは区別して理解する必要がある。
事件番号: 昭和25(あ)1842 / 裁判年月日: 昭和26年4月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当の主張は刑事訴訟法405条所定の上告理由には当たらない。また、職権による破棄の要件である同法411条の適用も、記録上認められない場合には上告が棄却される。 第1 事案の概要:被告人が、原審判決の量刑が不当であるとして上告を申し立てた事案である。判決文からは具体的な犯罪事実の詳細は不明…