判旨
原審の量刑が不当であるとしても、そのこと自体が直ちに憲法11条が規定する基本的人権を侵害することにはならない。
問題の所在(論点)
刑事裁判における量刑の不当が、直ちに憲法11条の保障する基本的人権の侵害にあたるか。
規範
量刑の不当は、特段の事情がない限り、憲法11条が規定する基本的人権の侵害を構成しない(昭和23年3月24日大法廷判決参照)。
重要事実
上告人は、原審の量刑が不当であることを理由として上告を申し立てた。その際、量刑不当が憲法11条に反し基本的人権を侵害するものであるとの違憲主張を行った。
あてはめ
上告人の主張は量刑の不当をいうものであるが、仮に原審の量刑が不当であったとしても、それは直ちに憲法11条の基本的人権侵害に結びつくものではない。したがって、当該主張は憲法違反の理由には当たらない。
結論
量刑不当の主張は憲法11条違反の根拠とはならず、本件上告は棄却されるべきである。
実務上の射程
量刑不当のみを理由とする違憲主張は認められないことを確認する裁判例である。司法試験においては、単なる事実誤認や量刑不当を憲法上の問題にすり替える主張を遮断する際の論拠として利用可能である。
事件番号: 昭和25(あ)2875 / 裁判年月日: 昭和26年7月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当の主張は刑事訴訟法405条所定の上告理由に当たらない。また、記録を精査しても同法411条(判決の破棄)を適用すべき事由は認められない。 第1 事案の概要:被告人が原判決の量刑を不服として上告を申し立てた事案。弁護人は上告趣意において量刑不当を主張したが、憲法違反や判例違反などの具体的…