判旨
共犯者の公判供述は、他の被告人との関係では証人としての供述または書証としての公判調書の性質を有し、これらを証拠として事実を認定することは適法である。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法上、共犯者の公判供述を他の被告人の犯罪事実を認定するための証拠として用いることができるか。その際の証拠としての法的性格が問題となる。
規範
被告人に対する関係において、相被告人の公判供述は、当該被告人との関係では証人としての供述の性質を有し、また書証としての公判調書という性質を併せ持つ。これらは適法な証拠能力を有し、裁判所がこれに基づき事実認定を行うことは違法ではない。
重要事実
被告人AおよびBが起訴された事件において、第一審は相被告人(共犯者)であるCの公判供述(昭和24年9月5日付)を証拠として採用し、被告人らの有罪事実を認定した。これに対し、被告人側は当該供述を証拠として用いることの違法性や事実誤認を主張して上告した。
あてはめ
本件では、証人Cの第一審公判における供述が証拠として掲げられている。被告人Bとの関係では当該証人の公判廷における直接の供述であり、相被告人Aとの関係では当該供述を記載した公判調書という書証の性格を有する。これらは内容において同一であり、証拠としての適格性を備えている。原審がこれらの供述内容に基づき事実を認定したことに、採証上の違法や重大な事実誤認は認められない。
結論
共犯者の公判供述を証拠として被告人の有罪を認定することは適法であり、上告は棄却される。
実務上の射程
共犯者の公判供述の証拠能力に関する初期の判例。実務上は、共犯者を証人として尋問し、反対尋問の機会を保障した上で証拠採用する。本判決は、公判供述が他の被告人との関係でどのような証拠的性格を持つかを整理する際に参照される。
事件番号: 昭和24(れ)2673 / 裁判年月日: 昭和25年3月2日 / 結論: 棄却
一 公判において檢察官のする被告事件の要旨の陳述は、豫審終結決定書が豫審請求書と内容が同一である限り、たとえ右決定が無効のものであつても、その決定書に基いてされても差支ない。 二 昭和二二年五月三日の前に豫審が終結しても、その決定書の送達が同日前になされなかつたときは、豫審終結決定は効力を生せず、同日以後は豫審の請求に…
事件番号: 昭和26(あ)1915 / 裁判年月日: 昭和28年7月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】共犯者たる共同被告人の公判廷における供述は、証人として宣誓させたか否かを問わず証拠能力を有し、被告人自身の自白の補強証拠ともなり得る。 第1 事案の概要:被告人Aおよび共同被告人らは、共犯関係にある罪について共同審理を受けていた。第一審において、共同被告人は公判廷で供述を行い、裁判所は当該供述を被…