判旨
被告人が憲法25条違反を主張するも、原判決に同条の解釈誤りや違憲の判断はなく、刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない。
問題の所在(論点)
被告人が主張する憲法25条違反の訴えが、刑事訴訟法405条所定の上告理由(憲法違反または憲法解釈の誤り)に該当するか、また同法411条により職権で破棄すべき事由があるか。
規範
最高裁判所への上告は、刑事訴訟法405条に基づき、憲法違反、憲法解釈の誤り、または最高裁判所若しくは上級裁判所の判例と相反する判断がある場合に限定される。また、刑事訴訟法411条に基づく職権による判決破棄は、著しく正義に反すると認められる特段の事情がある場合にのみ行われる。
重要事実
被告人が、憲法25条(生存権)に関連する主張を上告理由として掲げ、原判決の破棄を求めて上告した。判決文の記述からは具体的な公訴事実や下級審の判断内容は不明であるが、弁護人が作成した上告趣意書に基づき、憲法違反の有無が争点となった。
あてはめ
弁護人が主張する上告趣意の内容を検討しても、原判決に憲法25条の解釈を誤った点や、同条に違反する判断を下した事実は認められない。したがって、刑事訴訟法405条各号に掲げる事由のいずれにも当たらないといえる。さらに、訴訟記録を精査しても、職権による破棄を定めた刑事訴訟法411条を適用すべき重大な違法や正義に反する事態は確認できないと判断される。
結論
本件上告は刑事訴訟法405条の上告理由に当たらないため、同法414条、386条1項3号により棄却される。
実務上の射程
憲法25条を直接の根拠として刑事処罰の妥当性を争う場合でも、上告審においては刑事訴訟法405条の厳格な理由が必要であることを示唆する。本判決は、具体的な違憲性の根拠が薄弱な場合の上告棄却の処理例として位置づけられる。
事件番号: 昭和25(あ)688 / 裁判年月日: 昭和26年2月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、被告人の上告について、刑訴法405条所定の上告理由に当たらないとして棄却したものである。判決文自体には具体的な判旨が含まれておらず、形式的な決定に留まっている。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対して上告を申し立てた事案である。弁護人は上告趣意を提出したが、その具体的な内容は本判決文か…