判旨
本判決は、原判決の違憲主張について、過去の大法廷判例を引用して理由がないと判示し、その他の主張も適法な上告理由に当たらないとして上告を棄却した。
問題の所在(論点)
刑事訴訟における上告理由としての憲法違反の主張に対し、裁判所がいかなる基準で判断を示すべきか、及び刑訴法411条の職権破棄事由の有無が問題となった。
規範
最高裁判所は、憲法違反の主張がなされた場合であっても、既に大法廷判決によって決着がついている判断基準に照らして明白に理由がないと認められるときは、これを排斥する。
重要事実
上告人は、原判決に憲法違反があるとして上告を申し立てた。具体的事案の詳細は判決文からは不明であるが、弁護人は上告趣意の第一点及び第四点において憲法違反を主張した。
あてはめ
最高裁判所は、弁護人の主張する違憲性について、昭和23年(れ)833号等の大法廷判決の先例に照らせば理由がないことが明らかであるとした。また、記録を精査しても刑訴法411条を適用して職権で原判決を破棄すべき事由は認められないと判断した。
結論
本件上告は棄却される。
実務上の射程
本判決自体に具体的な規範の判示はないが、既に大法廷で決着済みの憲法論点に基づく上告は、判例引用により簡潔に排斥される実務上の処理を裏付けるものである。
事件番号: 昭和25(あ)1417 / 裁判年月日: 昭和25年9月19日 / 結論: 棄却
上告審に如何なる事項を以つて上告申立の理由とするか、又職權調査の範圍を如何に定めるかは立法上の問題であり、憲法第八一條の外には何等これを制限した規定は存しないのであるから、刑事訴訟法がその第四〇五條各號に規定する事由だけを上告申立の理由とすることを許し、同法第四一一條に規定する各事由を上告審の職權による破棄事由としなが…
事件番号: 昭和26(あ)982 / 裁判年月日: 昭和26年4月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、被告人の上告について刑事訴訟法405条の上告理由に当たらないと判断し、職権調査によっても同法411条の破棄事由が認められないとして、上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:被告人が上告を申し立てた事案であるが、判決文本文には具体的な公訴事実や下級審の判断内容、弁護人が主張した上告趣…
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【結論(判旨の要点)】ポツダム宣言の受諾に伴い発せられた命令(ポツダム命令)は、平和条約発効後も法律によって存続させる措置が講じられている場合、法律としての効力を有し続ける。 第1 事案の概要:被告人が、昭和21年勅令第9号(ポツダム命令の一つ)の規定に違反する行為を行ったとして起訴された。弁護人は、平和条約の発効によ…
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事件番号: 昭和26(あ)2559 / 裁判年月日: 昭和26年9月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる事実誤認の主張は刑訴法405条の上告理由に当たらない。また、記録を精査しても同法411条を適用して原判決を破棄すべき事由は認められない。 第1 事案の概要:被告人が、原判決(詳細は判決文からは不明)に事実誤認があるとして上告を申し立てた事案。上告趣意書において事実関係の誤りを主張したが、法律…