地方税法四一五条一項にいう「関係者」とは、一葉ごとの固定資産課税台帳の固定資産について、同法三四三条により納税義務者となるべき者又はその代理人等納税義務者本人に準ずる者をいうものと解すべきである。
地方税法四一五条一項にいう「関係者」の意義
地方税法415条1項
判旨
地方税法415条1項にいう固定資産課税台帳の閲覧権を有する「関係者」とは、当該固定資産について納税義務者となるべき者、またはその代理人等、納税義務者本人に準ずる者を指す。
問題の所在(論点)
地方税法415条1項(当時)に規定される、固定資産課税台帳を閲覧することができる「関係者」の意義および範囲が問題となった。
規範
地方税法415条1項の「関係者」とは、一葉ごとの固定資産課税台帳の固定資産について、同法343条の規定により納税義務者となるべき者、又はその代理人等納税義務者本人に準ずる者をいう。
重要事実
上告人が、地方税法415条1項に基づき固定資産課税台帳の閲覧を求めたところ、当該「関係者」に該当しないとして拒絶された。原審は、同条項の「関係者」を納税義務者本人又はこれに準ずる者に限定して解釈し、上告人の請求を退けたため、上告人が同条の解釈を争って上告した。
事件番号: 平成26(行ヒ)190 / 裁判年月日: 平成27年7月17日 / 結論: 破棄差戻
登記簿の表題部の所有者欄に「大字西」などと記載されている土地につき,固定資産税の賦課期日におけるその所有権の帰属を確定することなく,当該土地の所在する地区の住民により組織されている自治会又は町会をその実質的な所有者と評価することができるなどとして,地方税法343条2項後段の規定を類推適用することにより,上記自治会又は町…
あてはめ
本件における閲覧請求の対象は固定資産課税台帳である。同台帳は課税の適正を期すためのものであり、閲覧を認めるべき「関係者」は、課税対象となる資産について直接的に納税義務を負う立場にある者(地方税法343条所定の納税義務者)や、その法定代理人・委任を受けた代理人など、本人と同視できる者に限られると解される。上告人がこれら納税義務者本人に準ずる立場にない以上、同条項の「関係者」には当たらないと判断される。
結論
上告人は地方税法415条1項の「関係者」には該当せず、閲覧請求は認められない。上告棄却。
実務上の射程
行政法における「法律の用語の解釈」の例として、条文上の「関係者」という抽象的な文言を、制度の趣旨(固定資産税制度)や他の条文(343条の納税義務者)との整合性から限定的に解釈する手法を示したものである。答案上は、閲覧権限の有無が争点となる事案で、当該規定の目的から権利主体を画定する際の参考となる。
事件番号: 平成25(行ヒ)35 / 裁判年月日: 平成26年9月25日 / 結論: 破棄自判
土地又は家屋につき,賦課期日の時点において登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合において,賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者は,当該賦課期日に係る年度における固定資産税の納税義務を負う。
事件番号: 昭和28(オ)616 / 裁判年月日: 昭和30年3月23日 / 結論: 棄却
一 土地台帳若しくは土地補充課税台帳に一月一日に所有者として登録されている者は、納期において所有権を有しなくてもその年の四月一日に始まる年度の固定資産税の納税義務を負う。 二 地方税法第三四三条および第三五九条は憲法第一一条、第一二条、第一四条、第二九条、第三〇条、第六五条に違反しない。
事件番号: 昭和43(行ツ)10 / 裁判年月日: 昭和49年9月2日 / 結論: 破棄差戻
地方税法七三条の四第一項六号及び三四八条二項一二号所定の「学術の研究を目的とする」法人とは、その定款又は寄附行為の目的条項に日本学術会議法一〇条に定める区分によつて示されるような意味における人文科学及び自然科学の学理的研究並びにその応用に関する研究を行う趣旨を掲げ、かつ、その組織運営及び活動の実体からみて右研究という目…