建物の附属設備だけが単独に譲渡された場合については、昭和三八年法律第六五号によつて追加された租税特別措置法六五条の四及び五の適用はない。
建物の附属設備だけが単独に譲渡された場合昭和三八年法律第六五号によつて追加された租税特別措置法六五条の四及び五の適用があるか
租税特別措置法(昭和44年法律第15号による改正前のもの)65条の4,租税特別措置法(昭和44年法律第15号による改正前のもの)65条の5(いずれも昭和38年法律第65号により追加されたもの)
判旨
租税特別措置法上の特定資産の買換え特例は、建物の附属設備のみを単独で譲渡した場合には適用されない。当該特例は建物と一体として譲渡される場合に限り、その適用が認められるものと解するのが相当である。
問題の所在(論点)
租税特別措置法(昭和38年法律第65号による追加分)65条の4、5に規定される特定資産の譲渡益に関する課税の特例について、建物の附属設備を建物本体とは切り離して「単独で譲渡」した場合に、当該特例の適用があるか。
規範
租税特別措置法(昭和38年改正時)65条の4、5の特定資産譲渡に伴う課税特例は、相当額の譲渡益が生じ得る資産を対象とする。建物の附属設備は、建物から独立しては大きな交換価値を有さず譲渡益を生じにくい性質を持つため、文言上特段の規定がない限り、附属された建物と一体として譲渡される場合に限り特例が適用される。
重要事実
上告人(法人)が、所有する建物の附属設備を単独で譲渡した。これに対し、租税特別措置法上の特定資産の買換えによる課税の特例(譲渡益の繰延べ等)の適用が認められるかどうかが争点となった。上告人は、建物の附属設備のみの譲渡であっても、同法の特例規定の対象となるべきであると主張して争った。
あてはめ
まず、本特例の趣旨は相当額の譲渡益が発生する場合の課税調整にあるが、建物の附属設備は独立した交換価値が乏しく、通常は譲渡益を生じにくい。次に、同法65条の4第1項4号が建物内の機械・装置について「建物の譲渡に伴って譲渡されるもの」に限り特例を認めていることとの均衡から、附属設備も同様の制限下にあると解される。したがって、建物と切り離された附属設備単独の譲渡は、本特例の予定する対象には含まれないと評価される。
結論
建物の附属設備のみを単独で譲渡した場合には、租税特別措置法65条の4、5の特例規定の適用はない。
実務上の射程
租税法における「資産」の範囲や特例規定の解釈において、規定の趣旨(譲渡益の発生可能性)や関連条項との整合性から、文言を限定的に解釈する手法を示す。特に買換え特例の対象資産の該非を検討する際の判断枠組みとして活用できる。
事件番号: 昭和53(行ツ)55 / 裁判年月日: 昭和55年11月20日 / 結論: 棄却
一 省略 二 所得税法九六条ないし一〇一条の定める資産所得合算課税制度の合憲性を争う主張は、特定の法律における具体的な税額計算の定めに関する立法政策上の適不適を争うものにすぎず、違憲の問題を生ずるものでない。
事件番号: 昭和43(行ツ)61 / 裁判年月日: 昭和47年12月5日 / 結論: 棄却
一、法人税青色申告についてした更正処分の通知書に、係争事業年度所得の更正の理由として、「営業譲渡補償金計上もれ一一五五万円」、「認定利息(代表者)計上もれ一万九八三九円」、清算所得の更正の理由として、「代表者仮払金三九万六八九〇円」、「営業譲渡補償金九〇五万円」と記載されているにすぎない場合には、いずれも理由附記として…
事件番号: 平成8(行ツ)54 / 裁判年月日: 平成11年6月10日 / 結論: 棄却
相続財産に属する特定の財産を計算の基礎としない相続税の期限内申告書が提出された場合において、納税者が当該財産が相続財産に属さないか又は属する可能性が小さいことを客観的に裏付けるに足りる事実を認識して期限内申告書を提出したときは、国税通則法六五条四項にいう「正当な理由」がある。
事件番号: 平成20(行ヒ)419 / 裁判年月日: 平成22年3月30日 / 結論: 破棄差戻
1 県が施行する道路事業の用地として所有地を買い取られたことに伴い,県から同土地上に存する所有建物を移転することに対する補償金の支払を受けた個人が,当該建物を第三者に譲渡して上記土地外に曳行移転させた場合において,上記補償金のうちに上記曳行移転の費用に充てられた金額があるときは,当該金額について所得税法44条の適用を受…