上告審において、反訴を提起することは、許されない。
上告審における反訴の提記の許否
民訴法396条,民訴法382条,民訴法239条
判旨
上告審において反訴を提起することはできない。法律審たる上告審の性質に鑑み、事実審の審級の利益を奪うことになるためである。
問題の所在(論点)
民事訴訟法上、上告審において新たに反訴を提起することが許されるか(反訴提起の時期制限)。
規範
上告審においては、反訴を提起することができないものと解するのが相当である。
重要事実
上告人が、原審において控訴期間を徒過したとして控訴を却下された判決に対し上告を提起した。これと同時に、上告人は上告審の段階で新たに反訴を提起した。
あてはめ
上告審は原則として法律審であり、新たな事実主張や証拠調べを前提とする反訴の提起は、上告審の審理範囲外である。また、上告審での反訴提起を認めると、相手方はその反訴について事実審における審級の利益(三審制の保障)を著しく損なうことになる。本件においても、上告段階での反訴提起は手続的性質上認められない。
事件番号: 昭和33(オ)345 / 裁判年月日: 昭和34年8月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において、原審で主張していなかった新たな事実上の主張を基礎として原判決の違法をいうことは、民事訴訟の手続上許されない。 第1 事案の概要:上告人(賃借人)は、被上告人(賃貸人)からなされた月額5,000円の延滞賃料の催告に基づく契約解除を争っていた。上告人は、上告審において、当該催告より以前…
結論
本件反訴は不適法であるため却下される。
実務上の射程
反訴の提起は事実審の終結(控訴審の事実審理終了)までに限られるという原則を明確にしたもの。答案上は、上告審の法律審としての性格や審級の利益を論じる際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和43(テ)34 / 裁判年月日: 昭和44年2月27日 / 結論: 棄却
一、民訴規則五〇条にいう「上告受理通知書の送達を受けた日」についても、民訴法一七〇条二項および一七三条が適用される。 二、口頭弁論を経ないで不適法な上告を却下する判決を言い渡す場合には、判決言渡期日を指定し、指定した期日に公開の法廷において判決を言い渡せば足り、当事者に対し右言渡期日の呼出状を送達することを要しない。
事件番号: 昭和41(オ)630 / 裁判年月日: 昭和43年2月15日 / 結論: 棄却
訴訟上の和解の内容たる私法上の契約が債務不履行のために解除されても、右和解による訴訟終了の効果に影響を及ぼさない。
事件番号: 昭和43(オ)795 / 裁判年月日: 昭和46年11月26日 / 結論: 棄却
特別都市計画法一三条所定の換地予定地の指定通知が従前の土地の所有者に対してなされたのちにおいては、当該換地予定地を占有するのでなければ、従前の土地を占有したからといつて、その従前の土地の所有権地上権または賃借権を時効によつて取得することはできない。
事件番号: 昭和43(オ)921 / 裁判年月日: 昭和44年3月6日 / 結論: 棄却
(省略)