一、民訴規則五〇条にいう「上告受理通知書の送達を受けた日」についても、民訴法一七〇条二項および一七三条が適用される。 二、口頭弁論を経ないで不適法な上告を却下する判決を言い渡す場合には、判決言渡期日を指定し、指定した期日に公開の法廷において判決を言い渡せば足り、当事者に対し右言渡期日の呼出状を送達することを要しない。
一、民訴規則五〇条と民訴法一七〇条二項および一七三条の適用の有無 二、口頭弁論を経ないで上告却下の判決を言い渡す場合と判決言渡期日の呼出の要否
民訴法152条,民訴法154条,民訴法170条,民訴法173条,民訴法399条,民訴法399条ノ3,民訴規則50条
判旨
上告受理通知書の送達に関し、書留郵便に付して発送した時に送達されたものとみなす規定の適用を認めるとともに、不適法な上告を判決で却下する場合、言渡期日の指定及び公開の法廷での言渡しがあれば足り、当事者への期日呼出状の送達は不要である。
問題の所在(論点)
1. 上告受理通知書の送達が「発送時」に効力を生ずるとみなすことの適法性。2. 不適法な上告を判決により却下する場合、当事者に対して言渡期日の呼出状を送達する必要があるか。
規範
1. 民事訴訟規則にいう「上告受理通知書の送達を受けた日」の基準については、書留郵便に付して発送した時に送達されたものとみなす法理(旧民訴法170条2項、173条準用)が適用される。2. 上告却下の判決をするに際しては、判決言渡期日を指定し、公開の法廷において言い渡せば足り、当事者に対する言渡期日の呼出状の送達は必要としない。
重要事実
上告人が特別上告を提起したが、原審における手続に違法がある(憲法違反)と主張した事案。具体的には、上告受理通知書の送達の効力発生時期、及び上告却下判決における言渡期日の呼出状が送達されなかったことの適法性が争点となった。
事件番号: 昭和43(オ)523 / 裁判年月日: 昭和43年11月1日 / 結論: その他
上告審において、反訴を提起することは、許されない。
あてはめ
1. 上告受理通知書の送達については、民事訴訟規則50条に規定する送達日に関し、書留郵便の発送をもって送達とみなす規定が適用されるため、発送をもって効力が生ずる。2. 上告却下の判決(旧民訴法399条の3等)を行う場合、裁判所が期日を指定して公開の法廷で言い渡しを行っている以上、手続的保障として期日呼出状の送達までは要求されていない。本件記録によれば、原審はこれらの所定の手続を遵守している。
結論
原判決に違法はなく、上告却下の判決手続及び送達に関する判断は正当であるため、本件上告を棄却する。
実務上の射程
訴訟手続上の送達の効力発生時期や、上告審における不適法却下判決の言渡手続(呼出不要論)の限界を示す。実務上、上告受理通知の受領遅滞が上告期間等に影響を与えない点、及び上告却下時の簡略化された手続の妥当性を確認する際に参照される。
事件番号: 昭和26(オ)94 / 裁判年月日: 昭和28年7月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】原審で主張されなかった事実に基く違憲の主張は、上告審において採用することができない。 第1 事案の概要:上告人は、原審(控訴審)までの手続において全く主張していなかった新たな事実を前提として、本件に関する憲法違反の主張(論旨第五点)を最高裁判所に対して行った。 第2 問題の所在(論点):原審(下級…
事件番号: 昭和32(テ)21 / 裁判年月日: 昭和34年5月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告裁判所が口頭弁論の期日を指定した後であっても、書面審査により上告に理由がないと認めるときは、当該指定を取り消した上で、口頭弁論を経ずに判決で上告を棄却することができる。 第1 事案の概要:上告審において、裁判所は一度事件について口頭弁論を開くことを命じ、その期日を指定した。しかし、その後、裁判…