売買契約がなされたが、買主において代金の調達ができず再三代金支払期日の延期をえた等原判示のような事情のもとに合意解除がなされたときは、買主は手附を放棄したものと解するのが相当である。
売買契約合意解除にあたり買主が手附を放棄したものと認められた事例
民法557条
判旨
本件最高裁判決は、上告理由とされた原審(東京高裁昭和40年5月25日判決)の認定・判断に違法はないとして、上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
特許権侵害における侵害者の過失の有無(特許法103条の過失の推定の成否)および、侵害行為によって被った損害額の算定方法が問題となった。
規範
本最高裁判決自体には具体的な判断枠組みの記述はないが、原審(東京高裁昭和40年5月25日判決)は、特許権の侵害に基づく損害賠償請求において、過失の推定(特許法103条)を覆すための事情や、損害額の算定に関する判断を示しており、最高裁はこれを正当として是認した。
重要事実
本件は、特許権(「電磁気式マイクロスイッチの改良」に関する特許)を有する被上告人が、上告人(株式会社島田理化工業所)に対し、特許権侵害を理由として損害賠償等を求めた事案である。上告人は製造販売行為に過失がないこと等を主張して争ったが、第一審および原審はこれを認めなかった。
あてはめ
最高裁は、原審の認定・判断を正当として是認した。原審によれば、特許権侵害において侵害者の過失は推定されるところ(特許法103条)、上告人が主張する「特許公報の不十分な調査」や「独自の技術的判断」等は過失の推定を覆すに足りる事情とは認められない。また、損害額についても、侵害者の利益額等を基礎とする算定手法に違法はないと判断された。
結論
原判決に違法はなく、上告を棄却する。
実務上の射程
特許法103条による過失の推定を覆すことが実務上極めて困難であることを再確認する事例である。答案上は、特許権侵害における損害賠償請求の要件論(特に過失の推定)において、調査の不徹底等が免責事由にならないことを補強する趣旨で使用される。
事件番号: 昭和22(オ)4 / 裁判年月日: 昭和23年9月30日 / 結論: 棄却
一 民訴第三八一条は、すでに第一審裁判所の終局判決がなされた以上、仮に不当に管轄を認めたとしても、専属管轄に関しない限りは、訴訟経済の見地から、控訴審においては、もはや第一審の裁判所の管轄については争うことを許さない趣旨を定めた規定である。 二 当事者雙方に対し適法な期日の呼出又は告知がなされて開かれた口頭弁論期日にお…