控訴審において、当事者の期日変更申請を許容しなかつた措置が民訴法第一五二条に違反したとしても、該期日に当事者双方が出頭しない限り、その後の期間の経過とともに控訴取下げの効果は擬制せられる。
当事者の期日変更申請を許容しなかつた措置が民訴法第一五二条に違反した場合と控訴取下げの効果
民訴法152条,民訴法238条,民訴法363条
判旨
期日変更申請が許容されないまま当事者双方が欠席した場合であっても、その後の期間経過により控訴取下げの擬制が生じると判断した。また、追加主張された事由が法定の再審事由に該当しない以上、再審の訴えは排斥されるべきである。
問題の所在(論点)
1. 期日変更申請を許容しなかった措置に法令違反がある場合、控訴取下げの擬制効は否定されるか。2. 上告人が主張する事実が法定の再審事由に該当するか。
規範
当事者の期日変更申請が認められなかったとしても、当該期日に当事者双方が出頭しない限り、その後の期間の経過によって控訴取下げの効力が擬制される(旧民事訴訟法下の判断)。また、再審の訴えが認められるためには、主張される事実が民事訴訟法に定める法定の再審事由に該当しなければならない。
重要事実
上告人は旧訴訟の控訴審において期日変更の申請を行ったが、裁判所に許容されなかった。当該期日に当事者双方が欠席した後、一定期間が経過したことにより控訴取下げの効果が擬制された。上告人は、この措置の違法性等を理由に再審の訴えを提起し、さらに原審において再審事由を追加主張した。
事件番号: 昭和27(ヤ)9 / 裁判年月日: 昭和28年1月21日 / 結論: 却下
不動産競落許可決定に対する抗告棄却決定につきなされた特別抗告を却下する決定は、民訴第四二九条にいわゆる「即時抗告ヲ以テ不服ヲ申立ツルコトヲ得ル決定」にあたらない。
あてはめ
期日変更申請の許否にかかわらず、当事者双方が期日に出頭せず期間が経過した以上、控訴取下げの擬制という手続的効果は発生する。また、上告人が原審で追加主張した事実は、第一審の確定判決に対する法定の再審事由(現行民事訴訟法338条1項各号等)に当たるものとは認められない。したがって、手続上の違法を理由とする上告人の主張は、再審事由の欠如により正当なものとはいえない。
結論
上告人の本件再審請求を排斥した原審の判断は正当であり、本件上告は棄却される。
実務上の射程
訴訟手続の懈怠による取下げ擬制の効力は、期日変更申請の不許可といった手続的経緯によって直ちに妨げられないことを示唆する。答案上は、再審事由の厳格な該当性判断の必要性と、手続違法が直ちに確定判決の取消事由にはならない局面での論証に活用し得る。
事件番号: 昭和25(オ)411 / 裁判年月日: 昭和26年3月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】村議会の解散請求に関する投票の有効性や請求者の法定数充足といった事実認定に関する主張は、上告審における調査事項に当たらない場合、審理不尽等の違法を理由とした上告は認められない。 第1 事案の概要:上告人(a村会議長)は、a村議会の解散請求についてなされた賛否の投票が真実のものであるか、および解散請…
事件番号: 昭和42(オ)702 / 裁判年月日: 昭和43年2月20日 / 結論: 棄却
背任罪の時効完成による不起訴処分が民訴法第四二〇条第二項の要件をみたすためには、さらに公訴権が時効により消滅しなかつたならば有罪の確定判決がえられたであろうと認めるに足りる事実が証明されなければならない。
事件番号: 昭和43(オ)139 / 裁判年月日: 昭和43年7月9日 / 結論: 棄却
差押債権者が強制競売の申立を有効に取り下げた場合には、民訴法第六四五条第二項の準用により、右強制競売手続に記録添付されている任意競売の申立は、記録添付のときから、開始決定を受けた効力を生じ、既存の競売手続をそのまま転用して競売手続を進行できる。