判旨
事実認定および証拠の取捨選択に関する原審の判断に不合理な点は認められず、これを前提とする法令違反の主張は採用できないとして、上告を棄却した。
問題の所在(論点)
原審における事実認定の当否、および証拠の取捨選択の合理性が、上告理由となる法令違反を構成するか。
規範
事実認定および証拠の取捨選択は、下級審の専権に属する事項であり、その過程において論理法則または経験法則に反するなどの特段の事情がない限り、上告審がこれを覆すことはできない。
重要事実
上告人は、原審(控訴審)が行った事実認定および証拠の取捨選択に誤りがあるとし、その誤った事実認定を前提とする原判決には法令違反があるとして上告を提起した。なお、具体的な事案の内容については判決文からは不明である。
あてはめ
最高裁判所は、上告人が主張する事由は実質的に原審の事実認定および証拠の取捨選択を非難するものにすぎないと判断した。原審の判断にそれらを覆すべき違法は認められず、適法な事実認定を前提とする限り、法令違反があるとする主張には理由がないとした。
結論
本件上告を棄却する。原審の事実認定を争う主張は採用の限りではない。
実務上の射程
民事訴訟における事実認定および証拠の取捨選択は、原則として原審の裁量に属することを再確認したものである。答案上は、上告審において事実誤認を直接の理由として争うことの困難さを示す例として参照されるが、判決文が極めて簡潔であるため、具体的な認定基準の導出には適さない。
事件番号: 昭和36(オ)947 / 裁判年月日: 昭和38年3月15日 / 結論: 棄却
被買収者が農地所在の村で農地委員の選挙権を行使した等の事実があつても、右買収基準時に教師として他村に転任しその学校住宅に家族とともに居住していたという事実関係のもとにおいては、その住所が当該農地の所在地にあつたと認めなければならないものではない。
事件番号: 昭和30(オ)436 / 裁判年月日: 昭和31年5月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において、原審で主張されていない新たな事実や主張を理由に原判決の違法を問うことはできない。本件では、買収計画の区域不確定による違法性や特定の書面の陳述の有無が争点となったが、いずれも原審での主張が認められず、上告が棄却された。 第1 事案の概要:上告人は、農地の買収計画の取消を求めて訴えを提…
事件番号: 昭和25(オ)101 / 裁判年月日: 昭和25年10月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告適法の理由とならない上告理由は棄却されるべきであり、原審が適法に行った証拠の取捨選択および事実認定を非難するにとどまる主張は採用できない。 第1 事案の概要:上告人は、原審の認定した事実を不服として上告を提起した。上告人は別紙記載(判決文からは詳細不明)の上告理由を提示し、原審が挙示した証拠に…