判旨
上訴審において、判決理由に第一審判決を引用することは、当時の民事訴訟法391条の規定に基づき適法な措置として認められる。
問題の所在(論点)
上訴審判決において、判決理由を自ら詳細に記述することなく、第一審判決の理由を引用して代えることが民事訴訟法上の判決手続として適法か。
規範
上訴審(控訴審・上告審)がその判決理由において、適法な手続を経てなされた第一審判決の理由を引用することは、民事訴訟法(当時391条、現行法も同様の趣旨を含む)の規定に基づき、適法な判決の形式として許容される。
重要事実
本件の上告人らは、原審(控訴審)がその判決理由において第一審判決の理由を引用したことについて、その適法性を争い上告を申し立てた。なお、争点となった具体的権利関係や事実関係の詳細は、本判決文からは不明である。
あてはめ
最高裁判所は、原審が民事訴訟法391条に基づき、第一審判決をその理由として引用した措置について、これを法に則った適法なものと判断した。上告人の主張は、適法な事実認定を争うもの、あるいは適法な引用措置を不当に論難するものであり、採用し得ないものと解される。
結論
控訴審判決において第一審判決を引用することは適法であり、本件上告は棄却される。
実務上の射程
判決理由の引用の適法性を確認した判例である。答案作成上は、控訴審判決が簡略な理由付であっても、第一審を引用していれば理由不備(民訴法312条2項6号)等の違法には当たらないことを説明する際の根拠となる。
事件番号: 昭和31(オ)553 / 裁判年月日: 昭和32年6月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において原審の証拠の取捨判断及び事実認定の適否を争うことは、単なる事実誤認の主張にすぎず、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:上告人が、原審における証拠資料の評価や事実認定のプロセスに不服があるとして、過去の判例を引用しつつ原判決の取消しを求めて上告した事案。 第2 問題の所在…