判旨
刑事訴訟規則が判決理由の記載方法を規定することは、判決に理由を付すべき旨を定めた法律に反するものではなく、憲法にも違反しない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法に基づき判決に理由を付すべきとされる中で、最高裁判所規則が判決理由の記載方法を規定することが、法律や憲法に違反するか(刑事訴訟規則の合憲性・適法性)。
規範
最高裁判所規則が判決理由の具体的な書き方を規定することは、判決に理由を付すという法律上の原則を否定するものではなく、手続規定として適法である。
重要事実
上告人は、刑事訴訟規則の規定(具体的な条項は判決文からは不明)が、判決に理由を記載しなくてもよいと定めているものであると解釈し、これが法律または憲法に違反すると主張して上告した。
あてはめ
論旨が指摘する規則は、単に判決理由の「書き方」を規定したに過ぎず、判決に理由を書かなくてもよいと規定したものではない。したがって、判決に理由を付すべきとする法律(刑事訴訟法等)に反する事実は認められない。これに伴い、前提となる違憲の主張も理由を欠く。また、刑訴法405条の上告理由や411条の職権破棄事由も存在しない。
結論
本件上告は棄却される。判決理由の記載方法を定める規則は、法律および憲法に違反しない。
実務上の射程
裁判所規則が手続的事項(判決の記載スタイル等)を定めることの正当性を確認する極めて簡潔な判例である。答案上は、理由不備や理由齟齬を論じる際の前提として、規則による形式の指定が適法であることに触れる際に参照し得るが、本判決自体は極めて限定的な判示に留まる。
事件番号: 昭和28(あ)3082 / 裁判年月日: 昭和28年11月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟規則246条に基づき、判決書において控訴趣意書の記載を引用することは、判決に控訴趣意を直接記載したのと同一の効果を生ずるため、訴訟法上の違法とはならない。 第1 事案の概要:被告人が上告を提起した際、弁護人は「判決書に控訴趣意の記載がないこと」を実質的な理由として、憲法違反および訴訟法違反…